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ZuMeWinnerPhi2016.jpgZubin Mehta, Wiener Philharmoniker, Santory Halli ズービン・メータ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 サントリーホール 2016.10.10

CONDUCTOR Zubin Mehta
ORCHESTRA Wiener Philharmoniker

モーツァルト: 交響曲第36番 ハ長調 K425 「リンツ」
ブルックナー: 交響曲第7番 ホ長調 WAB107 (ノヴァーク版)

CONDUCTOR Zubin Mehta
ORCHESTRA Wiener Philharmoniker

Wolfgang Amadeus Mozart
Symphony [No. 36] in C major, K. 425 ("Linz")

Anton Bruckner
Symphonie Nr. 7 in E-Dur, WAB 107


今日はすごかったリンツもブルックナー交響曲第7番も。どちらも最高の演奏であった。座っている席も真ん中より右よりの8列目で良い席だったのもあるかな。
まずモーツァルトは、ズービン・メータのような堅実、厳格、実直な演奏にあっている。ウィーンフィルも非常に得意としているし。どんなに、厳格に演奏してもモーツァルトの中に遊びがあったりするから、深みが増して感動を与えるのだろうか。すごい演奏だった。

そしてブルックナーである。楽団員も増えてウィーンフィルの重厚な演奏が始まる。これは、聞き始めてすぐにわかった。やっぱり最高の演奏である。美しいハーモニーがありながら重厚な絃楽器や美しい響きをさせる管楽器の音、そしてひきしまった演奏。んーすごい。これが芸術だと言わんばかり。
ブルックナーも最初から豪華なオーケストラを使ってたっぷりと歌わせる曲だから、メータにあっているんだろう。
第三楽章の張り詰めた緊張感の中での、ヴァイオリンの演奏が圧巻である。コンマスの、ライナー・ホーネックトと横で演奏している新しいコンマスのホセ・マリア・ブルーメンシャインだろう。二人の弾き方が対照的でありながら素晴らしい。これがオーケストラの醍醐味だ。涙が出てしまうくらい、素晴らしい。
あっという間に第4楽章である。素晴らしいブルックナーだった。
メータとウィーン・フィルが溶け込んでこんな素晴らしい演奏になったという感じ。メータは80歳になってもまだまだ出来そう。
それでもアンコールはなし。最後にステージ横に、ホーネックがメータを引っ張って出てきた。
今回のコンサートは今までの中のコンサートの中でも最高のランクに入る。素晴らしかった。

ガラはダメだったけど、昨日の川崎の演奏も良かったが、なにかもやもやしたものがあった。しかし今日は晴れ晴れとしたなにか雲が晴れたような演奏だった。

Zubin Mehta, Wiener Philharmoniker, Kawasaki ズービン・メータ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ミューザ川崎 2016.10.9

CONDUCTOR Zubin Mehta
ORCHESTRA Wiener Philharmoniker
WORKS BY Wolfgang Amadeus Mozart, Claude Debussy, Franz Schubert

モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart :歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲 Ouv. Don Giovanni
ドビュッシー Claude Debussy:交響詩「海」 La Mer. Trois Esquisses symphoniques
シューベルト Franz Schubert:交響曲第8番「グレート」Symphony No. 8 in C major, D 944

ドボルザーク スラブ舞曲8番

ミューザ川崎は初めてだったが、思ったよりもホールは小さめで、全体の音響効果は良さそうである。なぜか、4列目だったが、右横だったので前の席はない。という意味ではかなり集中し聞けた。

ガラコンサートからズービン・メータを聞いていて、僕にはあまり合わない指揮かなと思ってしまった。伝統的、格式的で、華やかというよりは、厳格、実直な演奏である。
交響詩「海」は、ガラコンサートよりもまとまっていた。ドビッシーらしい華やかさがない。どうしても海の波がはじかない。カラヤンならそんなことはないのにと思ってしまう。
シューベルトの交響曲第8番「グレート」は堅実、優雅、ウィーンフィルの音がズービン・メータ指揮に溶け込んでいて格調高い演奏である。でも僕にはすこし物足りない。

コンサートマスター、初日のガラコンサートと同じでRainer Honeckだった。
シューベルトのグレーとは管楽器を前に配置して面白い趣向だ。これなら前の観客は誰が吹いているかわかる。ミューザ川崎は、全体的に舞台が低くて、後ろのメンバーがあまり見れないからこの方がいいかも。フルートの右の前にWolfgang Breinschmid、二番目がKarl-Heinz Schützだ。
OboeとClarinetのメンバーは後ろ姿で誰かわからなかった

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 http://www.wienerphilharmoniker.at/en

シューベルト交響曲第8番「グレート」は、ザ・グレートと呼ばれているが、シューベルトの交響曲にはハ長調の作品が二つ、この他に第6番がある。第6番の方が小規模であるため「小ハ長調」と呼ばれ、第8番が「大ハ長調」と呼ばれることに由来する。
ザ・グレート』はイギリスの楽譜出版社によって付けられたものであるが、スケールや楽想、規模は『ザ・グレート』の名に相応しいほどであり、指示通りに演奏してもゆうに60分以上かかる大曲である。

galaposter.jpgサントリーホール30周年記念ガラ・コンサート -正装コンサート- 指揮ズービン・メータ、小澤征爾

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴァイオリン:アンネ=ゾフィー・ムター、
ソプラノ:ヘン・ライス、

今回は、ガラ・コンサートということもあって、開演の時の仕掛け時計の演出ではなくリヒャルト・シュトラウスのウィーン・フィルハーモニーのためのファンファーレを、ウィーン・フィルの楽団員が演奏する演出で始まる。
正面に大きな花の飾りと赤いカーペット敷いてある。

今回は1回の後ろの席。クラシックのコンサートの感激度は、いつも座っている席でかなり影響されると思っているので、同じ演奏を聴いた人が同じような意見を持つとは限らないだろう。今回もそう思ってしまうコンサートだった。

小澤征爾はやっぱり腰は悪そうで、座って指揮をしている。ただステージに歩いて登場する時は颯爽として元気そうだ。

未完成は、かなり遅めのテンポ。僕はもっと早いテンポが好きだな。カラヤン、ベルリンフィルの演奏を生で聴いているがその時ほど音が綺麗に聞こえたことは今までになかった。実際自分の耳が悪くなっているのかもしれない。それにやっぱりクライバーのCDがいいと思いながら聞いてしまった。小澤のサイトウキネンの時もかなり遅いのでそれが小澤の未完成というところか

ノスタルジアは、最近山田和樹ので聞いたのだが、これはやっぱり小澤征爾、アンネ=ゾフィー・ムター、ウィーン・フィルの組み合わせが圧巻。ここまで聞かせるとはびっくりだし、やっぱりムターのヴァイオリンの響きは本当に素晴らしい。

交響詩海は、僕にはなんとなくピンとがボケているような。もっと弾けるような音の綺麗さが欲しい。

なんにしてもウィーンフィルのアンサブルはなんだが、今回はボケているように思えなかった。これは、ズービン・メータの指揮のせいだろうか??

ソプラノのヘン・ライスの声は素晴らしく綺麗である。そして美人。この人が演じるオペラに観に行く価値があるかもと思ってしまう。


アンコールはヘン・ライスとウィーン・フィルで始まり、次はアンネ=ゾフィー・ムターの競演、これはすごい今回のガラコンサートは豪華絢爛と思ったが、最後は、ズービン・メータが、小澤を連れて壇上に上がる。最初は、指揮はズービン・メータにと嫌がっていたが、曲が始まると椅子もなく、二人で指揮をした。小澤もノリノリである。こんなコンサートはもう見れないかもしれないとしみじみと感動。
最後のフィナーレには、金色の紙吹雪、テープが舞って終了。

素晴らしいコンサートだった。

ちなみに正装コンサートだったが、僕は普通のすこしおしゃれスーツ、ネクタイにした。前もって電話で問い合わせたが、タキシード、燕尾服がいいけど、結婚式に出席するくらいの正装なら良いとのことだった。それなりに普通の背広の人もいて浮くことはなかった。
有名政治家も多く来てたみたい。

【第一部】
モーツァルト: オペラ『フィガロの結婚』K492から 序曲 ...指揮 ズービン・メータ
シューベルト: 交響曲第7番 ロ短調 D759 「未完成」 ...指揮 小澤征爾


【第二部】
武満徹: ノスタルジア ―アンドレイ・タルコフスキーの追憶に― ...指揮 小澤征爾
ヴァイオリン アンネ=ゾフィー・ムター

ドビュッシー: 交響詩『海』-3つの交響的スケッチ ...≈


【第三部】 指揮 ズービン・メータ
J. シュトラウスII: オペレッタ『ジプシー男爵』から 序曲
: ワルツ『南国のバラ』 op. 388
: アンネン・ポルカ op. 117
: ワルツ『春の声』 op. 410 ソプラノ ヘン・ライス
ヘルメスベルガーII: ポルカ・シュネル『軽い足取り』
J. シュトラウスII: 『こうもり』から「チャールダーシュ」 ソプラノ ヘン・ライス
: トリッチ・トラッチ・ポルカ op. 214

アンコール曲
:オペレッタ『ジュディッタ』から「私の唇にあなたは熱いキスをした」
クライスラー
ヘン・ライス

:ウィーン奇想曲 op.2
アンネ=ゾフィー・ムター

J.シュトラウスⅡ
:ポルカ・シュネル『雷鳴と電光』 op.324
指揮 ズービン・メータと小澤征爾

http://www.wienerphilharmoniker.at/concerts/concert-detail/event-id/9660

Sat, 01. October 2016

18.00

Tokyo, Japan
Suntory Hall, Main Hall
Gala Concert in Tokyo

CONDUCTOR, CONDUCTOR
Zubin Mehta, Seiji Ozawa

Program

Wolfgang Amadeus Mozart
Ouv. Le Nozze di Figaro KV 492
Franz Schubert
Symphony No. 7 in B minor, D 759 ("Unfinished Symphony")
Tôru Takemitsu
Nostalghia
Claude Debussy
La Mer. Trois Esquisses symphoniques
Johann Strauss, Jr.
Ouvertüre zu Der Zigeunerbaron
Rosen aus dem Süden. Walzer, op. 388
Annen-Polka, op. 117
Frühlingsstimmen (Voices of Spring), Waltz, op. 410
Josef
Leichtfüßig, Polka schnell
Johann Strauss, Jr.
Die Fledermaus, "Klänge der Heimat", Csárdás
Tritsch-Tratsch. Polka schnell, op. 214


CONDUCTOR, CONDUCTOR
Zubin Mehta, Seiji Ozawa
ORCHESTRA
Wiener Philharmoniker
VIOLIN
Anne-Sophie Mutter
SOPRANO
Chen Reiss

サントリーホール、クリストフ・エッシェンバッハ指揮・ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker Week in Japan Chirstoph Eschenbach cnducts Winener Philharmoniker モーツァルト:ピアノ協奏曲第23番、チャイコフスキー:弦楽のためのセレナード、プロコフィエフ: 交響曲第1番 2015.10.6


モーツァルト ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K488
I. Allegro
II. Adagio
III. Allegro assai
アンコール シューマン 子供の情景からトロイメライ

クリストフ・エッシェンバッハの堅実なピアノである。ポリーヌとベーヌの競演を聞いて予習していたので、期待はずれのところがある。もっとモーツァルトって楽しげであると思うんだが。ピアノが弾けて踊らないのである。そこが残念

チャイコフスキー 弦楽のためのセレナードop.48
I. Pezzo in forma di sonatina, Andante non troppo - Allegro moderato
II. Walzer: Moderato. Tempo di Valse
III. Élégie: Larghetto elegíaco
IV. Finale (Tema russo) : Andante - Allegro con spirito

素晴らしい演奏である。これはヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのみせどころ満載である。それにしても今まで第一バイオリンが今までずっと統制がとれていたのに、今回は、すべてのメンバーが一心不乱に演奏しているところが伝わって来る。弦の使い方はみんな同じであるが、体の動きがみんな違う。
キュッヒルの統制のとれた弾き方に比べ、ホーネットののめり込んだような弾き方が面白い。キュッヒルの後ろにいるのは誰だろう。体の動き方がみんなと明らかに違う。

プロコフィエフ 交響曲第1番 ニ長調 op.25 古典交響曲
I. Allegro
II. Larghetto
III. Gavotta: Non troppo allegro
IV. Finale: Molto vivace

これもオーケストラ全体のパーフォマンスがすごいのがあらためて実感できる演奏である。弦楽セレナーデの後なのでどうかとも思ったが。やっぱりウィーンフィルはいい。

全体として3日間、エッシェンバッハ指揮のウィーンフィルを聞いたが、コンマスのキュッヒルさんのリードがよくて、エッシェンバッハの堅実な指揮ぶりとあっていたのだろう。

サントリーホール、クリストフエッシェンバッハ指揮・ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 ハイドン 交響曲92番、モーツァルトオーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための 協奏交響曲 、ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 Wiener Philharmoniker Week in Japan Chirstoph Eschenbach cnducts Winener Philharmoniker  

ハイドン 交響曲第92番 ト長調 Hob. I-92 オックスフォード
第1楽章 Adagio - Allegro spiritoso
第2楽章 Adagio
第3楽章 Menuetto. Allegretto
第4楽章 Finale. Presto

モーツァルト オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための 協奏交響曲 変ホ長調 K297b
オーボエ:クレメンス・ホラーク
クラリネット:エルンスト・オッテンザマー
ホルン:ロナルド・ヤネシッツ
ファゴット:ハラルド・ミュラー
I. Allegro
II. Adagio
III. Andantino Variazioni

ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調 op.21
I. Adagio molto - Allegro con brio
II. Andante cantabile con moto
III. Menuetto: Allegro molto e vivace - Trio
IV. Finale: Adagio- Allegro molto e vivace

アンコール「プロメテウスの創造物」序曲。


今回は皇太子も来ていた。オックスフォードに留学していたのでックスフォードを演奏するから??
ハイドンは、
最初の弦の音が美しいね。どうしてもそこに関心が行ってしまうのは仕方がないか。
ただやっぱりAdagioで始まるのでゆっくりだ。どうしてもハイドンのテンポが遅くなると不思議に眠くなってしまう。
モーツァルト オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための 協奏交響曲 変ホ長調 K297bもあまり馴染みがない。
いつもクラシックのコンサートに行くときは、演奏する楽団、今回はウィーンフィルを選んで、演奏曲目を選んだわけでないことが多いのだが。その場合あまり馴染みのない曲の場合はどうしたらいいだろうか。やっぱりその前に予習をしておいた方がいいだろうかと思ってしまう。
ベートーヴェン:交響曲第1番 ハ長調は、素晴らしい演奏。馴染み深いし、ウィーンフィルのメンバーの演奏にうっとりだ。やっぱりコンマスのライナー・キュッヒルがよい。

非常に残念だったのは、無料公開リハーサルに当たらなかったこと。なんとそこに小澤征爾が来て、80歳の誕生日を祝いエグモント序曲をウィフィルで指揮をしたとのこと。知れば知るほど残念だった。

サントリーホール公式アカウント ‏@SuntoryHall_PR Oct 4 View translation
ウィーン・フィル公開リハーサルに小澤征爾氏登場!小澤氏80歳のお祝いにエッシェンバッハ指揮ウィーン・フィルがハッピーバースデー曲をサプライズプレゼント。小澤氏はベートーヴェン「エグモント序曲」を指揮、会場総立ちの喝采となりました。

クリストフエッシェンバッハ指揮・ウィーンフィルハーモニー管弦楽団 モーツァルト交響曲第39番, 40番, 41番 名古屋 2015.10.3 Wiener Philharmoniker Week in Japan Chirstoph Eschenbach cnducts Winener Philharmoniker

モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart

交響曲第39番 変ホ長調K543
I. Adagio- Allegro
II. Andante con moto
III. Menuetto: Allegretto
IV. Finale: Allegro
木管楽器群にオーボエを欠く。

交響曲第40番 ト短調 K550
I. Molto allegro
II. Andante
III. Menuetto: Allegretto
IV. Allegro assai

交響曲第41番 ハ長調 K551 ジュピター
I. Allegro vivace
II. Andante cantabile
III. Menuetto: Allegretto
IV. Molto allegro

今回はサントリーホールの方がメインで東京に来るつもりでチケットを予約していたのだが、名古屋にも来るし、モーツァルトの3大交響曲を演奏ということで急遽このコンサートも見に来た。今年のウィーンフィルは指揮がクリストフ・エッシェンバッハである。僕は指揮者でなくてピアニストして馴染みがあるな。でもあまり彼のCDは持っていない。確かベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番が有名だった気がする。

最近は指揮者で活躍しているんだと驚いた。それにしても、ダニエル・バレンボイムもピアニストとしても指揮者としても活躍している。そうだダニエル・バレンボイムもウィーンフィルを指揮をしてツァーしていたことがある。
さてさてモーツァルトの交響曲第39, 40, 41番である。モーツァルトの晩年の傑作として知られる3大交響曲である。これは、3つの部分からなり、順番に演奏される、器楽的オラトリオとして一度に聞くチクルスと認識されている。

39番はどうしてあんなに遅かったのだろうか。ベームよりも遅いと思った。
最初のアダージョの劇的な始まり方から、次第にアレグロになるはずが。
なんだが、一音一音しっかり確かめているような指揮である。
なかなかandante con moto(気楽にのんびりと)になってもやっぱりかなり遅い。

心配していたら、40,41番は早めのテンポですばらしかった。
交響曲第40番は弦楽器の音色の美しさにうっとりである。そしてこの曲は、非常に有名でもあるんだが、どうして僕は知っていんだろうかと思うと、子供の頃にシルヴィ・ヴァルタンの哀しみのシンフォニー Caro Mozartを何度も聞いていたからである。

交響曲第41番 ジュピター
なんだか、クリストフ・エッシェンバッハとウィーンフィルハーモニーが結合し溶け込んだかのように素晴らしい演奏である。クリストフ・エッシェンバッハの飾り気のない実直な指揮とウィーンフィルハーモニーがそれに素晴らしい演奏で答えている。

やっぱりライナー・キュッヘルがいい。彼が、音の中心にあるように感じる。
隣にいたのはホーネックだろうか?
やっぱり弦楽器がしっかり揃って鳴利響くような曲は本当にうっとりするほど素晴らしい。これがウィーンフィルとやっぱり思う。ここがいいんだよね。

クリストフ・エッシェンバッハは、質実、実直な感じの指揮ぶりである。ちょっと真面目すぎてモーツァルトに遊びがないか。名古屋ではアンコールがなかった。残念である。東京ではあった。カーネーギーホールでは何曲もアンコールがあるんだが。なんか差別感がある気がしてしまうのは何故だろう。

グスターボ・ドゥダメル指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Gustavo Dudamel Wiener Philharmoniker 2014.9.27

リムスキー=コルサコフ:ロシアの復活祭序曲 op.36
ムソルグスキー(リムスキー=コルサコフ版):はげ山の一夜
リムスキー=コルサコフ:シェエラザード op.35 アンコール エジプト行進曲

さて僕の大好きなシェエラザードをウィーンフィルが珍しく演奏するので楽しみにしてたコンサートだった。すべてリムスキー=コルサコフである。ムソルグスキーのはげ山の一夜もリムスキー=コルサコフ版である。

シェエラザードは、カラヤンの名演が頭が離れないが、最近聞いた山田和樹、スイス・ロマンド管弦楽団の演奏もよかったから期待が膨らんだ。

グスターボ・ドゥダメルは、1981年生まれとまだまだ若いのに、すでにウィーンフィルを指揮している。こんな若さでどれほどの才能があるのだろうかと恐る恐る、また期待しながら聞いたのである。

それにしても演奏は新しい華やかさと、伝統的に抑えられ重厚さのバランスがうまくとれていた。なかなかの名演である。

残念だったのが、
シェエラザードの演奏ではソロが、ライナー・キュッヒルでなくフォルクハルト・シュトイデだったこと、それとホルンが気になったのと、ハープの音色があまり目立たなかった。もっともっとヴァイオリンによりそうような音がでるはずなのだが。

7月に聞いた山田和樹指揮 スイス・ロマンド管弦楽団のシェラーザードと非常に似ているところと、そしてウィーン・フィルの重厚な部分の違いが本当に面白かった。
それにしても山田和樹は1979年生まれ。グスターボ・ドゥダメルにしても本当に若くて優秀な指揮者が出てきた。楽しみである。

コンサートのよさを決めるのは、当然演奏であるが、席もある。そして特にクラシックコンサートの時は周りにいる人も影響する。今回は、僕のコンサートの経験の中でも最低なランクに入る。僕の右隣の人は、コンサート中、痰がたまるのか細かな咳をずっとしていた。それだけでなく、シェエラザードの第一楽章で、居眠りをしてそして大きないびきをかき始めた。まさに信じられないのである。当然僕は膝で隣の人の足を押して起こしたのであるが。その後は、居眠りはなかったけど、ずっと咳をしていたので、なかなかコンサートに集中できなかったのは本当に残念だった。

アンコールは、エジプト行進曲で、メンバーが演奏しながら歌うのを聞けて、何かニューイヤーコンサート風で楽しかった。

グスターボ・ドゥダメル Gustavo Dudamel,
ベネズエラ・シモン・ボリバル交響楽団音楽監督として15シーズン目、ロサンゼルス・フィルハーモニック音楽監督として5シーズン目を迎える。2013年にはミラノ・スカラ座の日本ツアーに同行。今回は2014年は、ウィーン・フィルで日本ツアー。2015年には、ロサンゼルス・フィルハーモニックで日本に来日する予定である。

カルメン幻想曲 アンネ・ゾフィー・ムター(アンネ=ゾフィー・ムター) Anne Sophie Mutter Carmen - Fantasie

ヴァイオリン: アンネ・ゾフィー・ムター Anne Sophie Mutter
指揮:ジェームス・レヴァイン James Levine
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 Wiener Philharmoniker
録音:1992年11月、ウィーン、ムジークフェラインザール

・ツィゴイネルワイゼン op.20(サラサーテ)
・伝説曲 op.17(ヴィエニャフスキ)
・ヴァイオリン・ソナタ第4番ト短調『悪魔のトリル』(タルティーニ/クライスラー編)
・ツィガーヌ(ラヴェル)
・タイスの瞑想曲(マスネ)
・カルメン幻想曲(サラサーテ)
・子守歌ニ長調 op.16(フォーレ)

CDのタイトルになっているカルメン幻想曲は、スペインのヴァイオリニストであるパブロ・デ・サラサーテが1883年に作曲したヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲。
当然これは、ビゼーのオペラ、カルメンの曲を用いたヴァイオリンのための曲。

このCDはすごい。どの曲もムターの素晴らしさで一杯である。ヴァイオリンの難曲をウィーンフィルと組んで録音した名盤である。
とくにカルメン幻想曲ではヴァイオリンでこれだけ人の歌声を超えるような表現できるなんてと思ってしまう。ハバネラの情熱と妖婉さをヴァイオリンでこれだけひょうげんできるとは、さすがムターである。

ツィゴイネルワイゼンもサラサーテ作曲。これは、吉本新喜劇でよく使われていたから最初のフレーズはおなじみであるが。

ツィゴイネルワイゼンもジプシー(ロマ)の旋律
ツィガーヌもロマを意味するフランス語
当然カルメンもそうだ。

サラサーテは、スペイン北東部・ナバーラ州の州都パンプローナの出身。ここもバスク地方である。

ラヴェルはバスク人の血を引く。バスク地方一帯は、スペイン系ロマが生活の場を置いてきた地域だった。ラヴェルが作曲した

カルメンの中で歌れるハバネラは実はビゼーの作曲ではない。バスク出身のセバスティアン・イラディエルの曲をビゼーがスペインの民族音楽と勘違いして流用した。原作のホセの出身地はバスクである。

悪魔のトリル
イタリア人のジュゼッペ・タルティーニが作曲したヴァイオリン・ソナタ・ト短調。彼の夢の中で悪魔が弾いた曲を書き留めた曲。

タイスの瞑想曲(マスネ)
マスネが作曲したオペラタイスの間奏曲である。

伝説曲 op.17
ヘンリク・ヴィエニャフスキはポーランドのヴァイオリニスト・作曲家が作った曲。彼とイザベラの結婚を許さなかったイザベラの両親は、この曲を聴いて許したという逸話が残っている。

カーネギーホールとウィーン・フィル

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2007/03/11

今回、ニューヨークに行って、カーネギーホールでウィーン・フィル3日間聞いた。ウィーン・フィルは本当にすごいとしか言いようがない。カラヤンのベルリンフィルを聴いた時にこんなに美しい音がでるのかと感激したことを今でも思い出す。それ以後他のオーケストラでは味わうことがなかった。以後もベルリンフィルやウィーンフィルを生で聴く機会には恵まれない生活を送っていたからだと思うけど。ボストンに来てから久しぶりにクラシックのコンサートへ行くようになってBSOを聴いても、評判ほど音が良くないと感じていたし、サイトウキネンコンサートも小沢征爾の指揮で聴いたのだが良いのは良いのだけど.....。演目は2月にウィーンでダニエル・バレンボイムがやるはずだった演目。ただ何故かバレンボイムの都合でキャンセルになって代役がブーレーズだったとか。その後のウィーンフィルのツアーはバレンボイムが戻って来て務めていた。バレンボイムは昔パリ管弦楽団の指揮を何度か聴いた。華麗な指揮だと思ったけど、パリ管弦楽団は、やっぱりフランス人器質なのか個性はあるけど、一糸乱れぬアンサンブルとは言いがたかった印象があった。それが20年以上経ってどうなったかも気になっていた。初日のシューベルト交響曲5番は、指揮に対して少し間を取った演奏をしてすごく押さえた演奏をするのだと感じた。ブルックナー交響曲7番では、その傾向はなくなり指揮者の思う通りのタイミングで音が出ていた。名演だった。こんなにすごいのかと本当に感激した。2日目は、バルトークの演目。Lang Langのピアノコンチェルト2番の演奏。LangLangを目当てに来ていた人もかなりいたようだった。難しい曲をいとも簡単に弾くという印象だけどなんか物足りない。と感じたのは僕だけだったか。なにしろバルトークの演目は難しかった。 3日目は、シューマン交響曲4番、美しかった。ワーグナーは最初のoverture to tannhauserよりDawn and Siegfried's Rhine JourneyとPrelude to Die Meistersinger von Nurnbergの方が良かった。本当にオーケストラのダイナミズムを遺憾なく発揮していた。アンコール2曲目にラデツキー行進曲を演奏しウィーンフィルのファンには申し分のないコンサートとなった。 演奏の終了後に、一列前にいた白髪の女性が、いつもMETでオペラを聴いているけど、もう聴けない。これはすごい。Unbeatable, unbeatableと連呼していた。その時は僕も興奮していてそうだ、そうだとうなずいていた。