Échézaux Christian Clerget 2004 エシェゾー クリスチャン・クレルジェ
外観 やや薄めのルビー色
香り 最初から一杯に開いている。スパイス、鉄分、赤い果実、キノコ、軽いなめし革。特にスパイスが香しく香る。今はがピークだろう。半年前に飲んだときはもっと鉄分が強くトーンが低かった。瓶差もあるだろうが今が香りが素晴らしい。
味わい 酸が豊富である。液体の凝縮度は中程度、赤い果実があり、香りのフレイバーがそのまま口の中に広がる。アルコールは中程度、余韻にハイトーンのスパイスと石灰を含んだ赤い果実の味わいもあり、それが長く続く。
2004年は2回目で数ヶ月前に飲んだばかりだが、これはしっかりと開いていた。時間をかけて飲んだせいもあるだろうが。2004年のクリスチャン・クレルジェは以外とあたりである。今まで飲んで来てちょっと良いくらいでホォーと思わなかったけど。2004年にしてはなぜかいいんだな。と言うより最近年々品質が良くなっているかもしれない。
彼のエシェゾーの区画はEn Orveauxで、シャンボール・ミュジニよりでよく言えば、特級ミュジニに近い区画である。
クリスチャン・クレルジェのサイト http://www.christianclerget-vins.fr/en/domaine/
Échézeux Christian Clerget 2002 エシェゾー クリスチャン・クレルジェ
外観 エッジにオレンジが入ったやや薄めのルビー色
香り 芳香性が高い、ややシナモン、クローブなどのスパイス、赤い果実、トリュフ、なめし革などの複雑な香りが最初からある。
味わい まだ奇麗な酸と赤い果実、熟成した果実などの複雑な味わいが静かに口の中に広がる。柔らかい液体で、酸は中程度よりやや強め、タンニンは中程度よりやや控えめ、アルコール度数は中程度よりすこし控えめに感じられる。全体に奇麗な酸のなかに熟成した味わいがうまく調和している。余韻も長く、ミネラル、赤い果実と熟成した果実、こなれたタンニンと奇麗な酸がながく口の中に残る。
クリスチャン・クレルジェの作りはいつも柔らかい。飲み頃は特級のエシェゾーにしては早く来る。2002は酸が奇麗でちょうど良く熟成している。やっぱりいいヴィンテージである。ジャイエ・ジルのエシェゾーを飲んだ後でほっとする香りと、味わいである。
エシェゾー アン・オルヴォー
樹齢60年
100%除梗。低温マセラシオンに続く長期間の発酵と果皮浸漬。
アリエ産の新樽50%で18ヶ月熟成。
澱引きを行わず,無清澄,無濾過で瓶詰め。
外観 濃いめのルビー色
香り 強い鉄分、赤黒い果実、ナツメグ、クローブなどハーブ
味わい 果実が豊富で甘さを感じさせる。やや濃いめの液体でタンニンを軽く感じる。脹よかで柔らかく酸も程々にある。余韻も長め。液体の旨味も感じる。
最近ネットで安く買うことが出来る。どれくらいのものかと友人が開けたので僕もご相伴にあずかった。実は僕もこの2009を買っている。確かに2009だから早く飲めることもあるが、なかなかお値打ちだったのでもう少し買ってもよいかと思っていた。
実際飲んでみて、クリステャン・クレルジュの09のエシェゾーは今でも美味しく飲める。これは驚きである。エシェゾーなかでは、それほどフィネスがあるとは感じないのだが、それでも美味しいワインである。以前に感じたシャンボールに近い感じがないんだが、これはヴィンテージの影響だろうか。もう少し寝かせてみないとわからないか。
その前の父ミシェル・クレルジュについて、マット・クレイマーは、大変な古樹から生まれるエシェゾーはまことに強壮、濃密な味わいで比類がないと言っている。
実際にミュジニーと地続きのアン・オルヴォーにクリスチャン・クレルジェの畑はある。
99年頃から除草剤、除虫剤等は一切使っていない。
手摘み、畑で撰果し、蔵でもう一度撰果。
100%除梗し、自然な伝統的発酵。
天然酵母のみ、温度コントロールも手動。
発酵槽はステンレスとホーローとセメントをキュヴェの量によって使い分ける。
ピジャージュは少な目。亜硫酸の使用量も少な目。ノンフィルター、ノンコラージュで瓶詰め

外観 エッジにオレンジがある薄めのルビー色
香り 鉄分と花の香りが混じった上品でエレガントなスミレ、赤系と黒系が混じった果実、甘いスパイス、ミント、土の香り、スーボワ、時間が経つにつれ、徐々に土の香りが強くなってくる。
味わい 柔らかく果実感、酸、とけたタンニンがバランスよく口の中に広がる。2002年でもこのワインはピークに来ていると思わせる熟成感と果実感のバランスがとても良い。余韻も長く、旨味と味わいの強さもバランスよく余韻に残る。
マット・クレイマーのクレルジュの所にもプティ・ブージョについて書かれているが、確かにそうと思える点が多い。まずマット・クレイマーが書いた時点が1990年代の中頃だろうから今では樹齢はかなりたっている。確かに香りは高いのだが、味わいはどちからと言えばヴージョの力強さを感じる。気高く優しいレ・ザムルースの雰囲気がない。
2002年のヴィンテージとしてはもう飲み頃である。これからは果実味が薄れてしまうだろう。
クリスティアン・クレルジュ
マット・クレイマーのブルゴーニュのワインがわかるでは、
ドメーヌ ミッシェル・クレルジュ/ドメーヌ ジョルジュ・クレルジュに情報が掲載されている
ブジョでは数少ない1級畑レ・ブティ・ブジョをもつ優れた作り手。クロ・ド・ブジョほどの深みはないのは、畑の木が、70年代半ばの植え付けと若いせいと思われるが、それでも生彩はある。ブティ・ブジョの畑がシャンボール・ミュジニのレ・ザムルースに接するのは注目していいが、総じて香りだかい点をのぞけば両方のワインには意外なほど類似点はない。

外観 エッジにオレンジが入った薄いルビー色
香り シナモン、ドライフィグ、ミネラル、柔らかいハーブ、スーボワ、土、大地の香り、なめし革、紅茶、最後に軽くミント、ヴァニラ
味わい 柔らかいふっくらとした甘さがある。優しい熟した果実を柔らかい膨らみを感じる。タンニンは柔らかくこなれている。余韻に中等度、酸と甘さがあり、ほどよいミネラルの感じがする。紅茶の香りが口の中に広がる。
このシャンボール・ミュジニは森の中のような清涼感を強く感じない。どちらかと言えば、モレサンドによりの下の方の斜面か。3本ほど買って1年くらいかけて飲み進めたが、最初は熱劣化していて大丈夫かと思ったのだが、残りの2本は問題なく美味しく飲めた。複数本買って最初のがもう瓶熟成が進み過ぎていると後2本を開けるのがためらってしまう。
マット・クレイマーのブルゴーニュワインがわかるでは、クリスチャン・クレルジェを誉め称えている。ワインは今日のブルゴーニュでは最もみずみずしいもので、いつも色が深く、じつに濃密な味わいがする。名声のよりどころはシャンボール・ミュジニーである。村名格のシャンボール・ミュジニーは一流品だが、本当の自信作は、雄大なスケールで心をとらえる1級レ・シャルムだろう。
村名格のシャンボール・ミュジニーでも深い味わいがあってブルゴーニュらしい特徴が一杯出ている。今が飲み頃である。

外観 淡いオレンジがかかった、奇麗なルビー色
香り 大地の香り、鉄の香り、樽の香り、スパイス(シナモン、チョージなど)、最後にやっとベジタル、赤い花、赤黒い果実の香りが広がりだした。やっぱりシャンボール・ミュジニー近いがなんか赤い花を感じる所が、ヴージョなんだろう。
味わい 酸が奇麗な、そして淡い甘さを感じる。口の中に入ると強い赤い果実が香り。味わいにも奇麗な酸と果実がある。細かなタンニンがあり余韻が長い。
クロ・ド・ブージョとは違うが奇麗な個性があり、作り手がよいせいか満足の行くワインである。
ブルゴーニュがワインがわかる マット・クレイマーより
ドメーヌ・ミッシェル・クレルジェ
ヴジョでは数少ない1級畑のレ・ブティ・ヴジョを持つ優れた作り手。クロ・ド・ヴジョ程の深みがないのは、畑の木が、70年代半ばの植え付けと若いせいと思われるが、それでも生彩はある。プティ・ヴジョの畑がシャンボール・ミュジニー レ・ザムルースに接するのは注目していいが、総じて香り高い点をのぞけば両方のワインには意外なほど類似点はない。
クロ・ド・ヴージョは買い付け人してみれば、地雷原みたいなものである。およそブルゴーニュのなかで、まして特級のなかで、これほど期待はずれがちなぶどう畑はない。

外観 エッジにオレンジが入ったやや濃いめのルビー色
香り スパイス、赤い果実、少し土の香りがある。まだフルには開いてはいないか?
味わい やや甘さを感じるが、すぐに奇麗な酸とフレッシュな果実が口の中に広がる。しっかりした味わいがある。余韻も長い。ミネラルもある。
これはエシェゾーのなかでもシャンボールよりの味わいである。実際にミュジニーと地続きのアン・オルヴォーにクリスチャン・クレルジェの畑はある。
マット・クレイマーのブルゴーニュ・ワインがわかるには、シャンボール・ミュジニの作り手だが、大変な古樹から生まれるエシェゾーはまことに強壮、濃密な味わいで比類ないとほめられている。
エシェゾーは、フラジェ・エシェゾーの村にあってクロ・ド・ブージョと同様に特級としてはブルゴーニュでは非常に大きな村名になる。当然ブルゴーニュのワインはいつもそうだが、作り手によって天と地の差が出やすい所である。値段もそうであるが。当然選ぶ畑は、エシェゾーの斜面の上部の畑である。グラン・エシェゾーや、ミュジニーに近い所がいいはずである。