Clos Vougeot Varoilles 2002 クロ・ヴージョ ヴァロワイユ
外観 エッジにオレンジがある輝きのある濃いめのルビー色
香り 赤系、黒系の果実、アニス、すっとするミントの香り、土、鉄などの深い香り、キノコ、スーヴォア、そしてミネラルなど
味わい 柔らかい口当たりの後にきれいな酸、フレッシュな赤系、黒系の果実の味わいが口の中に広がる。熟成した甘さも感じる。タンニンはこなれていて、細かなアクセントを感じる。余韻は長く、うまみと深い味わい、ミネラルなどが長く残る。
ヴァロワイユのワインを飲むのは2回目だろうか、おそらくもっと飲んでいるんだが覚えていない。
いつも優しい美味しさを感じるドメーヌである。作りは果実のフレッシュさを大事にするが伝統的なテイストもしっかりと残してある。そのバランスが良い。クロ・ヴージョとしては、鉄分や土の味わいが強くてやや持ったりしているものもあるが、これは上品に決まっている。グランクリュにふさわしい味わいである。そして2002年というヴィンテージの力も加わってすばらしい味わいである。2002年のグランクリュもそろそろ飲み頃の最初のピークが来ている。
ドメーヌ・デ・ヴァロワイユ:Domaine des Varoilles
現在は、スイスのビジネスマンのギルベール・ハンメルが所有。
完全除梗、ピジャージュは、伝統的なものではなく、自動で行われる装置を使っている。発酵は、10-12日間ほど。新樽は多くて6割り程度。約1年後に瓶詰め。
ドメーヌ・デ・ヴァロワイユのサイトhttp://www.domaine-varoilles.com
Clos de Vougeot Maison Roche de Bellene 1993 クロ・ド・ヴージョ メゾン ロッシュ・ド・ベレーヌ
外観 エッジにしっかりとオレンジが入った薄めのガーネット色
香り 赤い果実、ドライフルーツ、大地の香り、スー・ボワ、枯れ草、ナツメグ、なめし革など
味わい 酸はやや強め、タンニンはこなれているがやや強め。すこしコーヒー深く煎ったような味わいも後味にある。液体は薄めであるが熟成を経てすこし粘稠度も出てきている。最後に旨味、甘さ、すこし苦味を感じる。余韻は長め。
熟成したピノ・ノワールである。クロ・ド・ヴージョらしい香り、味わいである。残念ながら上品さは少したりない。熟成感を楽しむにはいいだろう。1993年は、酸があり、構造がしっかりしていて、タンニンも洗練されている。1990年のこなれて豊富なタンニンと、1989年のフルーツ感と、1988年の酸がある年とされる。今まで飲んだ、1993年はやや酸の強さが目立つ気がする。これもそうだ。しかしクロ・ド・ヴージョらしい味の太さがあってバランスを取っている。コルクはドメーヌとなっているが、名前は記されていない。
ロッシュ・ド・ベレーヌは、ニコラ・ポテルが新しく作った古酒専門のネゴシアンである。お値打ちで信用できる古酒ならここの銘柄を買った方がよいだろう。

外観 エッジに微かにオレンジがある濃いめのルビー色
香り 鉄、土の香り、動物の血の香り、スパイス(ナツメグ、クミン)
味わい ほんのりと甘さを感じるしっかりした液体。果実の凝縮感があり、酸は控えめで、最後に甘さがある。余韻も長め、旨味、果実感などが長く残る。
これは、本当にクロ・ブジョらしい香りと味わいである。それに美味しい。2001年はやはり飲み頃に入ってきている。クロ・ヴジョを買う時に考えることは、畑名で買うワインではなないということ。確かにグラン・クリュであるが、マット・クレイマーによれば当たりはずれが多いと言うこと。だからこのクロ・ブジョは、作り手で選んだもの。ペロ・ミノの果実味溢れた作りとクロ・ブージョの本来の強さがバランスよくうまく出来ている。クロ・ブージョは奇麗な果実味がないと鉄分が強い無骨なワインとなってしまうことが多いのである。
クロ・ド・ヴージョ
クロ・ド・ヴジョの畑は、今日の愛好家に言わせれば、ブルゴーニュ的でなく、ボルドー的なものを念頭に作り上げられたものだからだ。畑の名声を確立したのは、テロワールの違いを鮮やかに描き出してみせたからではなく、念入りにブレンドを行ったせいである。ロマネ・コンティミュジニの尊さが、比類ない立地の独自性にあるならば、クロ・ド・ヴジョの素晴らしさはシトー会の修道士らが熟練の極みとも言えるブレンドの技術をもって管理してきたことにある。実際にはクロ・ド・ヴジョは単独所有下におかれたおかげでボルドーのようなやり方を続けることができた。
クロ・ド・ヴジョは、品質面から三分割できる。斜面上段は極上のワインを生み、中段はそれよりも落ち、下段はぐっと落ちる。最下段の畑は、どうしようもないくらい水はけが悪い。
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーより

外観 エッジにオレンジがかかったルビー色
香り 深い草の香り、ミント、黒い果実がばっくにあり赤い果実が光っている、スパイス、大地の香り
味わい 繊細な優ししい果実が口なかに広がる、酸もこの熟成感と果実のバランスがよく絶妙なバランスがある。余韻も強いんものではないが、奇麗な余韻が長く続く
美味しいピノ・ノワールである。これほど繊細にバランスがとれているワインは久しぶりである。クロ・ド・ブージョは粘土質、鉄分が強いはずだが、やや細めで赤い果実、ミントなどがめだつのでおそらくシャンボール・ミュジニよりの畑だろう。2001年らしく細さはあるが、エレガントな味わいである。まさに今が飲み頃である。
マット・クレイマーがルネ・アンジェルのクロ・ヴージョをべた褒めしているのを後で知った。しまった、もっと買っておくべきだった。と後悔している。彼のワインももう市場にはほとんどない。
フィリップ・アンジェルの醸造
低収量の収穫、選果台で厳格に選果
18~25日間のキュヴェゾン(醸しとアルコール発酵期間)キュヴェは高温(最高35℃)に日々保たれます。
新樽比率 特級70% 1級30%
ヴィンテージによって可能であれば、シュール・リーによる熟成を好んで行います。 また、もしそぐわないと判断した場合は、マロラクティック発酵(MLF)のあと澱引きを行います。
12~18ヶ月の樽熟成
軽いろ過後瓶詰め
残念なことに2005年5月に当時ルネ・アンジェルの当主だったフィリップ・アンジェル氏は、休暇先のタヒチで心臓麻痺のために亡くなってしまいました。フィリップ氏が亡くなって、売りに出されたドメーヌ・ルネ・アンジェルの所有畑(クロ・ド・ヴージョエシェゾー、グラン・エシェゾー、ボーヌ・ロマネ1級など)6ヘクタールを、1300万ユーロ(約19億3500万円)で購入したのが、フランスの流通グループ、ピノー・プランタン・ルドゥート社を所有するフランソワ・ピノー氏です。ピノー氏はシャトー・ラトゥールのほかグッチも買収し、オークションハウスのクリスティーズの主要株主でもあります。ヴォーヌ・ロマネ村の畑の取引としては過去最高額で、土地価格の高騰に拍車をかけるとの懸念が現地では広まったそうです。
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマー著より抜粋
すべてが申しぶんなくそろった、クロ・ド・ヴジョきっての作り手。まず1.37haの区画は斜面最上部のすぐ下という最高の位置どり。さらにブドウの木は1922年の植付けという貴重なもの。そして何よりここへきてフィリップ・アンジェルの手で、ワイン作りが再興した。ドメーヌの本拠はヴォーヌ・ロマネにあるが、近年とみに力をつけてきた。ワインの顔ぶれはみごとなものだがクロ・ド・ヴジョはひときわ輝きを増している。どのワインもただならぬ濃密さであるが、これ見よがしに気どった派手さもなく、目にあまるいじりすぎもない。クロ・ド・ヴジョはこうあってほしいものだ。

外観 ややうすく赤みがあるルビー色
香り 深く、おどろくほど奇麗な果実(赤い果実も黒い果実も)、深いスパイス(リコリス、クミン)などがある。
味わい 奇麗な果実にあふれた甘みが口の中に流れて行く。酸は控えめだが熟成した果実を噛んでいるかともえるほどの充実感がある。余韻も長い。きれいな後味である。飲んでから、うまいと声がでる。
1990はブルゴーニュでは、グレートヴィンテージであるがなかなか美味しいワインに出会えない。そしてクロ・ヴージョも当たり外れがあるが畑である。
そうした意味でこのダニエル・リオンのクロ・ヴージョは素晴らしい。今まで飲んだダニエル・リオンのクロ・ヴージョ1998、1999と比べると一番素晴らしいものである。1999もすごく良かった、1998は硬いタンニンが目立った。ダニエル・リオンの作るクロ・ヴージョは、果実がしっかり完熟したヴィンテージが美味しいのかもしれない。
外観 ややエッジにオレンジが入ったルビー色
香り フレッシュな果実、ミント、土の香り、スパイス、新樽の香り。開けたときよりも次第に、スパイス、ミントが次第に上がってくる。かなり複雑な香りである。新鮮な果実と土の香りの混じったイメージがある。
味わい 甘い果実の味わいから次第に奇麗な酸が加わり果実の味わいと複雑な熟成感が交わり余韻にも強い果実の味わいを残す。美味しい。ピュア感じがあるのに、複雑な味わいもある。2時間程で飲んだが、次第に酸が強めに出てきた。
まだ飲み頃の始めの頃か、もう少し2−3年でもっと美味しくなるようだ。

ただ今回のボトルの問題は、コルクである。なんとコルクに2001のジュブレ・シャンベルタンの刻印がある。えええ!! これがクロ・ヴージョなのか、ジュブレ・シャンベルタンなのかわからなくなった。しだいに酸がでてきて、スパイスも強く感じるようになった。ケモノ臭は、??それほどないか。
味わいは余韻も長くとても村名とは思えないのだが。ただ、ジュブレ・シャンベルタンの1級の良い所の可能性がない訳ではないのだが。
エチケットとコルクの刻印が違うのは、本当に人を惑わせる。
シャルロパン・パリゾ Philippe Charlopin-Parizot
葡萄の栽培には除草剤と化学肥料は使用せず、殺虫剤代りにフェロモンカプセルを用いるリュット・レ ゾネ(減農薬農法)を採用。葡萄の樹齢は概ね高く、エシェゾーにいたっては樹齢70年にも及ぶ。完熟葡萄の収穫が有名だが最近は極度の遅摘みでもなくなったようだ。厳しく選別した果実は除梗した後、4日から8日間に及ぶ低温浸漬を行い、その後比較的低温の30度までの発酵を12日から20日まで行う。培養酵母の使用と補酸は決して行わず、その後は瓶詰め直前まで澱引きせずに、二酸化炭素を残したたま樽熟成される。新樽比率が高いこともその特徴として挙げられます。
若いうちは樽香が強く感じられ、熟成を経てワインのアロマと溶け込み、洗練された奥行きのある味わいに変化する。果実味とアロマに溢れるスタイルではあるが、テロワールの表現はやや弱くどれも似たような味になる。

外観 エッジに軽くオレンジがかかった濃いルビー色
香り 酸化鉄のような血の香り、熟成した果実、フィグ、すーっとするミント、香りの奥にある何か魅力的な果実の香り。
味わい 優しく口の中を通り過ぎる。果実と熟成感のバランスが素晴らしい。
余韻に残る液体の美しさの名残がある。
僕は、あまりルロワのワインを飲んでも感激しない。確かに美味しいんだが、飛び抜けた美味しさとは思えないからだろう。バランスが良すぎてあまりにパンチを感じないからか。何にしてもあまりに高い。
それにしてもこのワインを飲ませていただいたK氏には感謝、感謝。
ヴジョの村は、全体の75%が特級クロ・ド・ヴジョで、特級以外のワインを探す方が困難であるくらいである。歴史は非常に古くシトー派の修道会が結成されてから今日にいたる。マット・クレイマーによれば、以前はすべてシトー派の単独所有であったので、広大な特級の畑の中から絶妙なブレンドを行ってせいでブルゴーニュ中で名声を得る程のワインになったようだ。しかし現在は80もの所有者が細切れに所有しているため畑の特質を生かすブレンドがなされないため品質に大きな差ができてしまっている。
その中でも良品は、完全無欠なワインにしあがり、特徴が一つだけ突出することなく、すぐれたブルゴーニュの赤ワインの特質が癒合してうまいバランスに仕上がる。
ルロワのクロ・ド・ヴジョは、1988年にシャルル・ノエラのドメーヌを買収して以後、斜面の上部、中腹、底部の区画をそれぞれ所有し、樹齢も古く、絶妙なバランスでブレンドされるようになった。つまり中世のころのクロ・ド・ヴジョをルロワの技術でうまく再現しているというよりそれ以上の味わいのワインを作り出している。

外観 淡いオレンジ色がかかったルビー色
香り 黒いスパイス、濃縮した果実、土の香り、ただグランクリュにしては、あまり香りが飛び出してくる訳ではない
味わい 柔らかさと奇麗な酸があり、中盤にふくらみがありやや鉄分を感じる。細かなタンニンを感じながら長い余韻に続く。
クロ・ド・ヴージョは上部は、化石による石灰層が中心だが、下るにつれて、粘土質が多くなって行く。ポール・ミセは下部の斜面をもっている。
味わいはやはりタンニンがしっかりした鉄分を感じさせる味わいである。いつも下部は、やや上品さにかけ、酸が柔らかめで、しっかりした味わいになることが多いが、今回は1996の年もあり、奇麗な酸が効いていて、いつももったりとしたクロ・ド・ヴージョが上品になっている。
ポール・ミセ
ワインはリュット・レゾネで育てられた葡萄を100%除梗し、常温でマセラシオン、最高34度で2-3週間かけてアルコール発酵を行ないます。その後樽に移しマロラクティック醗酵を行い、18ケ月の熟成後瓶詰めされています。

エッジにオレンジが入った美しいルビー色。香りは、最初は還元的であったがしだいに大きく開いて来た。複雑な香りである。スペアミント、こがした深い樽の香り、シナモン、ドライフルーツ、スーボアなど。味わいは、甘さを感じさせるほどの熟成があり、酸もバランスよく保たれている。ふくよかな味わいがあり余韻が長い。クロ・ド・ブージョの中でも俊逸である。
まさに飲み頃のピークである。
クロ・ド・ヴージョ 0.69ha クロの中央部、中部から下部にかけての区画
ヴージョ村に本拠を置くこのドメーヌはヴジョー、ヴォーヌ・ロマネ、シャンボール・ミュジニー、ニュイ・サン・ジョルジュなどコート・ドールの主要な生産地に10ヘクタールにわたる区画を所有しています。それらはかつての名門ドメーヌ、シャルル・ノエラの孫娘であるオディルが当主アラン・ユドロ氏との結婚の際に持参したものであり、1960年代半ばに設立したドメーヌの柱となりました