Chambolle-Musigny Les Charmes Daniel Rion 1996 シャンボール・ミュジニ レ・シャルム ダニエル・リオン
外観 エッジにオレンジがある濃いめのルビー色
香り フレッシュな赤い果実、土の香り、ミント、白胡椒、クミンなど
味わい 奇麗なとけ込んだ酸、フレッシュな赤いイチゴの果実口の中に広がる。タンニンがとけ込んだ上品なカカオの味わいを後半に感じる。余韻に奇麗な酸とフレッシュな赤い果実が長く口の中に残る。
ちょうど2年前の2012年の3月に飲んだときはまだ若いと感じたが今が飲み頃になった。前回のコメント
1996年のダニエル・リオンにはずれなし。どれを飲んでも美味しいのである。ヴォーヌ・ロマネも本当に美味しかった。当時はパトリス・リオンが作っていた。まさにフレッシュな果実を感じるワインだし、うまく熟成しているし。
今は、パトリスは独立してダニエル・リオンを離れてしまった。ニュイ・サン・ジョルジュとシャンボール・ミュジニを中心にワインを作っている。
Chambolle-Musigny Les Charmes クライブ・コーツのthe wine of Burgundyより
シャンボール・ミュジニの1級畑の中で大きく、一番なじみのあるのがシャルムである。しかしぶどう畑は、数多くの所有者がいて細分化されている。品質が良いときは、この畑がシャンボールの基準となる。フレッシュな香りがあり、液体は熟成し、果実感が豊かで、エレガントである。ミディアムボディで単純に美味しい。レザムルーズの強さはなく、レ・クラやレ・フュエのような隠れた深さもないし、レ・センティエやレ・ボードが持つスパイス感もない。単純さが、シャルムであり、典型的なシャンボール・ミュジニである。
Clos Vougeot Daniel Rion 1993 クロ・ヴージョ ダニエル・リオン
外観 すこしエッジにオレンジがある、少し濁りがあるルビー色 粘性がある
香り アニス、ミントのようなスットする香り、鉄の香り、土の香り、なにか畑の土を掘りおこした時に香るかおり、ドライフラワー、奥の方に赤い果実がすこし、酸が効いた香りなど
味わい 柔らかで複雑な味わいがひろがる、中盤に果実の豊かさを示す豊かなタンニンの膨らみがあり、酸はやや強め、後味に旨味を中道と感じ、酸とタンニンが強めに感じる。余韻は長い。すこし粗めのタンニンが余韻に残る。
1990年のヴェルベットのテキスチュアーと豊かさ、1989年のフルーツ感、1988年の酸があると言われる1993年のワインである。収穫量は少なかった。
クライブ・コーツではこのダニエル・リオンは16/20である。少し濁っているとは書かれている。ただ、クライブ・コーツのこの年のクロ・ド・ヴージョの中では点数は低い方である。この年は醸造行程で失敗したのかもしれない。ややタンニンが強く感じられるから。
ダニエル・リオンのクロ・ヴージョは少しタンニンが強く感じられる年と非常にバランスが良い年に別れる。どうしてもクロ・ド・ヴージョの下の方の斜面だからかもしれないが。
エチケット簡単にボトルから外れてしまった。ブルゴーニュのワインの古いのこんなこともよくある。
Vosne-Romanée les Chaumes Daniel Rion 2005 ヴォーヌ・ロマネ レ・ショーム ダニエル・リオン
外観 エッジはすこし薄め、明るいルビー色
香り 奇麗な樽香、小豆の香り、還元臭、軽く鉄
そろそろもっと香ってくるかと思っても、それ以上は開いてこない。
味わい 果実の凝縮感、厚いタンニンが口の中に広がる。少し甘さを感じる。粘性も感じるくらい液体が濃い。余韻も長い。最後に細かなタンニンと液体の旨味がある。しばらくしてやや酸味と甘みのバランスが取れてくる。
アルコール度数 13.5%
2005年のブルゴーニュはいつ飲めるのかが、今回の課題。以前に飲んだものに比べれば、幾分すこし香りが出てきた。
ワインの先生は、ブラインドで出されたら、キャンティ・クラシコのサンジョベーゼ、メルローと言っちゃうなと。確かに、液体の厚み、果実の凝縮感、タンニンの多さなどからは、ブルゴーニュはイメージできない。
これが、2005年の年の特徴だろう。しっかりとした果実の凝縮感、豊富なタンニン、酸もある。ブルゴーニュの良さはタンニンが控えめなこと。このタンニンが落ちてこないとブルゴーニュらしさがでない。
作りによって違うだろうが、ブルゴーニュの良い1級で飲めるようになるのに、2−5年、本当の飲み頃になるには5年−10年かかるだろう。

外観 軽くエッジにオレンジが入った薄めのルビー色
香り 最初は揮発酸が強めに香る。その後にスパイス、ハーブ、茸、シナモン、ナツメグなどが立ち上がってきて、最初に感じた揮発酸とのバランスが何とも言えないくらいよい。やや果実の香りは控えめ
味わい 軽く甘さを感じるアタック。果実感、豊かさは控えめ。それでも滋味がある味わい。知らないうちに飲んでしまっている。余韻は長め。
好きなパトリス・リオンのワインである。いつもうっとりするワインである。1996年よりも果実味は控えめである。もう少し滋味であるかな。飲み頃である。
レ・ボー・モン ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーより
同じボーモンの名を持つ4つのクリマで構成されているぶどう畑で、軽めのワインには石を思わせる風味が際立っている。畑の標高が高く小石がちの土壌のため、ニュイ・サン・ジョルジュ寄りの濃厚で肉厚なワインと違って重さはないけれど、きついまでにかぐわしく、響きの強い味わいがある。

外観 ややオレンジがエッジにあり、ガーネットがすこし入ったルビー色
香り 大地の香り、赤い果実、スパイス(黒胡椒、白胡椒)、茸、
味わい 柔らかい液体の甘さを感じる。赤く熟した果実が口の中に広がり、まろやかなタンニンを感じる。液体は凝縮して、甘いのにしっかりしている。酸があるはずなのにこの液体の濃さで強く主張しない。余韻にも果実の甘さ、ミネラル、アミノ酸の濃いだしを感じる。ニュイサンジョルジュらしいしっかりした味わいながら、バランスの良さに上品さを兼ね合わせている。
ダニエル・リヨン、今はパトリス・リヨンと言った方がいいだろうが、その代表作の1996である。美味しくないわけがないワインである。このヴィンテージのボトルはもうないのが惜しいくらいであるが、飲んでみてまさに飲み頃に来ている。飲んで美味しいと思える時に飲むのが一番なのだがこれまたワインである。長くとっていても仕方がないのである。
この畑は、パトリス・リヨンがダニエル・リヨンより独立する時に、シャンボール・ミュジニのシャルムとこの畑を引き継いだ。それくらいパトリスには思い入れのある畑なのである。
プレモー・プリセ村にある、レ・アルジリエールである。この村は、ニュイ・サン・ジョルジュの南端をとりこんでいて、実際はニュイ・サン・ジョルジュ村ではないが、ニュイ・サン・ジョルジュの名で売られる。
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーには、
レ・アルジリエール
レ・カイユレ、ヴォクランと同格の、プレモー最上の畑ではあるまいか。見所であるテロワールの風味は並外れて強く、ミネラルを思わせる。ワインはプレモーの常としてがっしりしているが、極めて繊細でもある。ニュイ1級のなkでもひときわ優れている。
ドメーヌ・ダニエル・リヨンについては、
リヨンが目指しているのは、新鮮味あふれ、めりはりがきいた果実味が勢いよく飛び出してくるようなワインである。判で押したようにみごとな濃密さをもち、輪郭のある味わいは小気味よい。代表作は、クロ・デ・アルジリエール。これにレ・オー・ブリュレ、ヴィニュロンド、グランド・ヴィーニュが肉薄する。第一流と言える作り手で、はかにシャンボール・ミュジニのボー・ブリュンも見事なうえ、クロ・ド・ヴージョもよく、ヴォーヌ・ロマネ1級も優れている。

外観 柔らかなグラデーションのかかったルビー色、やや濁りがある
香り スミレの花、赤い果実、甘いスパイス、きのこのような熟成感がある
味わい 奇麗な甘さと酸のバランスがよくとれた口あたり、柔らかい果実、奇麗な酸が口の中に広がる。奇麗にこなれたタンニンも感じられる 余韻に果実感と甘いタンニンが口の中に残る。
1995年はややタンニンが強かった年であるが、果実の甘みがあり、タンニンがこなれて熟成してくると味わいに膨らみがでてきて素晴らしいバランスになる。このワインはその見本みたいな感じである。
平均樹齢:45~65年
土壌:石灰質、粘土質、砂質
栽培面積:0,95ha
収量:41hl/ha
平均年間生産量:5,300本
熟成:オーク樽熟成 15ヶ月(228L、新樽比率45%)
les grandes vignes は、ニュイ・サン・ジョルジュの南側のプレモー・プリセ地区にある。ニュイ・サン・ジョルジュ地区ではないが、ニュイ・サン・ジョルジュを名乗れる。ダニエル・リオンは他にもプレモー・プリセ地区にクロ・デ・アルジリエールという素晴らしい畑を持っている。

外観 ややうすく赤みがあるルビー色
香り 深く、おどろくほど奇麗な果実(赤い果実も黒い果実も)、深いスパイス(リコリス、クミン)などがある。
味わい 奇麗な果実にあふれた甘みが口の中に流れて行く。酸は控えめだが熟成した果実を噛んでいるかともえるほどの充実感がある。余韻も長い。きれいな後味である。飲んでから、うまいと声がでる。
1990はブルゴーニュでは、グレートヴィンテージであるがなかなか美味しいワインに出会えない。そしてクロ・ヴージョも当たり外れがあるが畑である。
そうした意味でこのダニエル・リオンのクロ・ヴージョは素晴らしい。今まで飲んだダニエル・リオンのクロ・ヴージョ1998、1999と比べると一番素晴らしいものである。1999もすごく良かった、1998は硬いタンニンが目立った。ダニエル・リオンの作るクロ・ヴージョは、果実がしっかり完熟したヴィンテージが美味しいのかもしれない。

外観 エッジにオレンジが入った奇麗なルビー色
香り 赤い果実、シナモン、ミネラル
味わい 奇麗な酸が口の中に広がり、フレッシュな果実が広がる。余韻も長め。
まだ酸が強く、若い感じがする。
飲み頃にはまだ1−2年あるか。
少し味わいとしては硬く感じた。どんどん飲めてしまうんだが、ややまだ開いていない印象を受ける。もう少し果実の甘さがでてくると、酸とのバランスがよくなるんだが。これには瓶差があるようだ。以前に飲んだ1996はもっと熟成していた気がするんだが。
エチケットは、2種類あるようだ。古いダニエル・リオンの白黒のトーンのものとやや暖色系の赤色のドメーヌの印が目立つものと。こちらは後者だ。そう言う意味では、蔵出しの時期が違い、後者の方がまだ硬めなのかもしれない。

外観 ややオレンジがエッジに入った濃いルビー色
香り シナモン、熟した果実、その他のいろいろなスパイス、柔らかいスパイス、やや酸化鉄のような香り
味わい 口に含むと甘さが広がり、酸と果実がその後口の中に広がる。余韻も長い。最後に美味しい旨味が口の中に残る。
ダニエル・リオンのワインでパトリス・リオンの時のワインである。パトリスが2001に去ってからは、品質が不安定であったが、2005よりは安定してきたそうである。
これは、パトリス・リオンのエシェゾーである。現在パトリスは、エシェゾーを作っていないので貴重なワインである。
味わいが本当に素晴らしい。エシェゾーと言っても味わいは軽くない。ダニエル・リオンのクロ・ド・ヴージョにも感じる同じような味わいがある。どこの場所だろうか?Les Treuxである。ここは、グラン・エシェゾーの南側で、深い粘土質であり、あまり排水が良くない所である。
そう言えば、神の雫ではV.V.のエシェゾーが話題になっているが。一体誰のだろう。特に古いのはミッシェル・クレルジュのだが。

いつも大好きなダニエル・リオンのワインである。1985は、果実味が強く甘く、酸は控えめな年である。村名なので早く飲んだ方が良いと開けた。
外観 エッジが薄いオレンジ色で、薄いルビー色
香り 最初は、還元臭が強い。 その後徐々に果実の香りが上がり、やや還元臭のような酸化鉄、スパイス、熟成したスパイスなどが一杯溢れる。
味わい 柔らかな口あたりに、奥にフレッシュの果実がある甘い液体である。酸は少ないが、美味しい液体である。余韻は中程度。
この村名のワインがこんなに美味しい何てすごい。

大好きなダニエル・リヨンのクロ・ブージョである。なぜか、クロ・ド・ブージョとはなっていない。
外観 エッジにオレンジが入った濃いルビー色
香り かるく乾燥したスミレ、フランボワーズのコンフィ、黒胡椒、甘く、黒い複雑なスパイス(クローブ、ナツメグ、オールスパイスなど)
味わい やや甘苦味のある味わいがあり、その後どっしりとした鉄分と太いミネラルが口の中に広がり強い酸とミネラルの余韻がつづく。余韻は長い。エレガントではあるが骨太であり、どこかグランエシェゾーのような強い味わいを感じる。ヴォーヌロマネのような繊細さはないが、なにか味わいで訴えるような感じである。
ダニエル・リオンはいろいろ飲んで来たが、この味わいは他のものと違いクロ・ド・ブージョのテロワールをあらわしている。98の特徴の酸の強さ、タンニン強さもよくでている。飲み頃のワインである。
クロ・ド・ブージョは、ベネディクト派から出たシトー派が、始めてぶどうを栽培するのに適した土地を見つけた歴史ある場所である。以前はクロ・ド・ブージョは、シトー派単独の所有であり、斜面上部と下部のぶどうの出来具合を見てうまくバランスとって素晴らしいワインができていたが、今日では80以上の区画に別れていしまいボルドーのように全体のバランスで良いワインを作ることが、できなくなっていまって特級にしては、がっかりさせるワインが多いと言われるようになってしまった。
マット・クレイマーのブルゴーニュワインがわかるより
クロ・ド・ブージョの中段下方にもつ畑を分益耕作したもの。ワインのできばえを見れば、底辺近くのぶどうといえども、たっぷり年数を重ねた木になり、非凡な腕にかかりさえすれば、並外れたクロ・ド・ブージョとが産まれることがよくわかる。

すぐに飲みたくて買ったばかりのものを持って行って3日後に飲んでしまった。やっぱり全体に濁っている。4週間程落ち着かせた方がよかった。
外観 持って来たばかりで全体に濁っているルビー色
香り やわらかで複雑なハーブ、アニス、レッドカラントなどが溢れる。やっぱり妖しい香りがする。
味わい 柔らかな甘さを感じその後口の中に酸と苺などの果実が広がる。余韻も大きくはないが奇麗な酸、ミネラル、心地よいタンニンが長く続く。
大好きなダニエル・リオンの95。もう手に入れるのは難しいだろう。95のヴィンテージの割にタンニンは柔らかでもう溶け込んでいる。優しい作りである。この作り手のヴォーヌ・ロマネを飲むと、ホーッと落ち着いてしまう。

大好きな作り手のワイン。ひと月に一度は、この人のワインを飲みたい。と言うことで、1976を開けた。コート・ド・ニュイ・ビラージュというのは、ほぼAOC ブルゴーニュと同じような格なはずなのに..
エッジにはレンガ色からオレンジがあり、薄いガーネット色がかっている。香りは熟成した第3アロマが一杯で、dry rose, dry fig, トリュフ、スーボア、それにブランディーのような甘くアルコールを感じさせる香り。口に入れると、熟成した香りときれいな酸が口の中に広がりすーと消えて行く。程よいミネラルを感じさせてくれる。余韻はさすがコート・ド・ニュイ・ビラージュクラスなので仕方がないが、この余韻の少なさも上品に感じてしまう。
1997年に蔵元でリコルクされているが、1976年はしっかりとしたタンニンがあるので長期熟成するようだ。ただこのコート・ド・ニュイ・ビラージュクラスがこれほどの美味しさを保っているのがすごい。作り手が良い証拠だ。