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ChatMouRoth1996.jpgChâeau Mouton Rothshild 1996 シャトー ムートン・ロートシルト

外観 エッジにオレンジがあるガーネット色
香り 最初はやや青いシダ、西洋杉の香りが目立ったが、しばらくして複雑な杉、森林の香り、カシス、スパイス、ローストしたコーヒーなど
味わい いつものムートンに比べればやや酸が豊かである。果実の凝縮度もややいつもよりは軽めであるが、このバランスがいい。いつもよりエレガントさがある。そして新樽からくる複雑なローストしたコーヒーとスッとするミントのような香りが上がってくる。質感がしなやかでエレガントに、複雑性がある。余韻は非常に長く、ミネラルも強い。

1996はカベルネ・ソーヴィニョンの年である。特にカベルネ・ソーヴィニョンのヒリルが多い左岸のワインは熟成には時間がかかる。10-15年ほど待ったほうがいい。
このムートンの1996年は、PP 94+ である。抜栓から1時間くらいでよく開いた。僕には、カベルネ・ソーヴィニョンが均等に熟したようには思えない感じがした。綺麗に熟したカベルネ・ソーヴィニョンもあり、やや未熟なものもあるような印象を受ける。ただそこがいつもの判で捺したような熟したカベルネ・ソーヴィニョンの味わいのムートンよりは複雑味があるのがいい。

ChamMuleCraGRou2003.jpgChambolle-Musigny 1erCru Les Cras G.Roumier 2003 シャンボール・ミュジニ レ・クラ ジョルジュ・ルーミエ

外観 エッジはすこしうすくなっているが、濃いめのルビー色
香り 赤系、黒系の果実、赤い花、黒胡椒などのスパイス、土の香り、
味わい 2001年の後に飲んだのだが、まったくクラスが違う。2003年とは思えない綺麗な酸、熟した果実、深い味わいである。細かなタンニンも綺麗なアクセントである。余韻も非常に長い、綺麗な果実、ミネラルなど複雑でまさに綺麗な余韻が長く残る。

ルーミエはあの暑かった年でもこんなに酸が綺麗なワインを作るんだ。びっくりである。いつもブルゴーニュの暑い年は避けているんだが、さすが作り手さえ選べばヴィンテージなんて影響ないんだ。誰かがよく言ってたっけ。納得納得。

ChamMusGRou2001.jpgChambolle-Musigny G. Roumier 2001 シャンボール・ミュジニ ジョルジュ・ルーミエ

外観 すこしオレンジがエッジに入った薄めのルビー色
香り スパイス、赤い果実、赤い花、軽く青い草、
味わい 美しい純粋な酸、綺麗な果実が口の中に広がる。果実感は控えめであるが本当に上品で静かな液体である。タンニンはこなれている。余韻も長い。綺麗な果実、酸、ミネラルなどが余韻に残る。

上品なシャンボール・ミュジニである。ルーミエらしい味わいが出ているんだが、すこし村名クラスなのか物足りない。値段が同じか安いならモレ・サン・ドニの1級のクロ・ド・ラ・ビュシエールのほうを僕なら選ぶな。
でも今回は村名とレ・クラの比較試飲になったがみんな美味しいワインは静かになる。

MSDCdBussGeRum2006.jpgMorey Saint Denis 1er Cru Cros de la Bussière Roumier 2006 モレ・サン・ドニ クロ・ド・ラ・ブシエール ジョルジュ・ルーミエ

外観 明るいルビー色
香り スミレ、上品な花の香り、ややすっとするミント、
味わい 綺麗な熟成した果実感、花のフレイバー、タンニンはこなれている。酸はやや控えめ、アルコールは中等度、余韻は長め。
ピュアな液体の印象を与えるのはいつも通りである。美味しいワインである。非常に上品な香りがある。しかしフレッシュな果実感と複雑味にかける。クレードルで飲んでいったが、最後にミントの香りが深まり、完熟した梗が入っているのを感じる。

2006年は7月は非常に暑かったが、8月は寒く雨が多かった。9月には天候が良くなった。コート・ド・ニュイでは9月20日に収穫が始まった。シャンボールでは、8月にヒョウが降った。果実感はあるが、酸度は少なめなである。

2006年の年を表したワインだろう。ルーミエらしいピュアで上品なワインである。すこしミントの香りも加えてある。ただいつもの深みがワインにないし、香りの複雑性もない。

アルコール度数 13%

2006年はもう飲み頃になっている。ただおいしく飲むにはどうしたらいいか。これが問題なのである。アルコール度数は普通通りからやや高め、しかし酸がすくなく、いつものピノ・ノワールの芳しい果実感のある香りがともなってこない。
2006年のワインをどんな風に飲んでいこうか、これが問題だった。このルーミエのクロ・ド・ラ・ブシエールが一つの試金石のように飲んでみた。
さすがルーミエである。うっとりとさせるワインであるが、いつものルーミエを期待するわけにはいかない。複雑性が足りないのである。これなら食事と合わせたりアクセントが欲しくなる。何かスパイスがきいた鴨料理や、ゴディバのカレ(当然甘くない)などでもいいか。
2006年はやはりうっとりさせるには酸が足りない。ブルゴーニュワインは酸がないと何か複雑味がない。香りもアルコール感が強く果実の香りが上がってこない。味わいは完熟した果実の味わいはあるんだが。いつでもうっとりさせるワインではないのでうまくシチュエーションを選んで飲んでいこう。僕は良いワインは食事と合わせたりしないで単独で味わうのが好きだが、2006年は食事と合わしていくしかないか。それも夏や秋ではなく寒い冬に。

ChaMusLeCraRoum1999.jpgChambolle Musigny 1er Cru Les Cras G.Romier 1999 シャンボール・ミュジニ レ・クラ ジョルジュ・ルーミエ

外観 ややオレンジが入ったルビー色
香り 深く沈んだ、黒い土の香りから次第に、華やかな花の香り、フレッシュな赤い果実、熟成した果実、白胡椒、など。開き始めてからどんどんと香りの質が変わる。複雑な香りがどんどん出現し、そして香っている人をくらくら幻惑させる。すごい。
味わい 静かな奇麗な味わいである。口の中に広げてみると、強いミネラルの味わいを感じる。しかしゆっくりと飲むと、非常にバランスよく心地よくのどを伝って行く非常に美味しい味わいが後に残る。酸、タンニンのバランスが素晴らしい。アルコールも中等度。余韻も非常に長く、その果実、ミネラル、美味しさのかたまりがずっと残る。素晴らしいワインである。

アルコール13%

ルーミエが美味しいの分かっていたが、これほど美味しさを感じたことはない。何にしても素晴らしい味わいが何度となく押し寄せてくる。香りも尋常でない。何度も次ぐたびにリセットされながら開きかけた香りに、魅力があふれている。芸術的なルーミエの作品である。

神の雫では、この1999のレザムルーズが2001年と比べられていたんだが、このレ・クラの感じでは、レザムルーズの飲み頃はまだまだ先のように見える。確かに1999年は果実味が強くて最初から飲めそうなんだが、1997年のレザムルーズがまだかちかちだったから、今冒険して飲む必要もないだろう。

Chambolle Musigny 1er Cru Les Cra
Les Craの畑はシャンボール側のボンヌ・マールの斜面から南側に続きで1級のFuéesに次いである。この1級畑は、レザムルーズには及ばないが、しっかりした骨格と、静かで涼しげな威厳を持っている。豊かな果実味にエレガントさも兼ね備えている。

ChamMusiGRoum2009.jpgChambolle-Musigny G. Roumier 2009 シャンボール・ミュジニ ジョルジュ・ルーミエ

外観 エッジにまだ紫がある濃いルビー色
香り まだまだ閉じている。待っても赤い花、果実の香りがほんのりとあがってくる。
味わい 果実の凝縮感がある液体、それなのに美しさがある。口の広がりの最初にルーミエらしい上品な美しさが見える。ただ、酸は低く、温度があがると味わいが全体にぼけてしまう。赤い果実のコンフィの味わい。まだまだ味わいも開いていない。タンニンは濃いがこなれている。アルコール感はやや高め。余韻は長い。

ルーミエの作りでまだまだ2009年が飲み頃にないのは分かっていたんだが、、、、それでももっと飲める状態と思っていた。
村名でもおそらく少なくとも5年は待たなくては。それにしてもルーミエの作るワインでも酸がすくない。このワインを美味しく飲むにはかなり熟成させないと、アルコール感が強く出てしまいそうである。飲む時期も飲み方もかなり難しいヴィンテージだろう。

Château Mouton Rothschild 1986 ムートン・ロートシルト

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ChaMouRoth1986.jpgChâteau Mouton Rothschild 1986 ムートン・ロートシルト

外観 エッジにオレンジがかかった濃いガーネット色
香り 明るい熟した果実、カシス、ブラックペッパーなど
味わい 口に入れると膨よかであまい果実が溢れている。酸は控えめ、豊かで熟した果実が力強く口の中に広がる。アルコール度数はやや高め、タンニンはこなれている。余韻は非常に長くパワフルである。


これは、ブラインドだったが、カリフォルニアのワインと言ってしまった。パーカーのコメントにあるもあるがパワフルで果実味に溢れたワインである。確かにパーカー好みだろうが僕にはフランスの雰囲気がないんだが。
これが、パーカー100点のワインか。んーーこれはやっぱり僕の好みではない。

エチケットは、ハイチ出身の画家ベルナール・セジュルネ氏の闇に浮かぶ白い黒人の3仮面


1986 PP 100
非常に凝縮感のある、重々しいムートン・ロートシルトで、スタイルではなく品質の点で1982年、1959年、1945年のワインに比肩する。非の打ちどころなく作られておりいまだに幼児期にいる。興味深いことに、1998年にブラインドで供されたマグナムは、48時間前に抜栓・デキャンタしたというのに蔵出しのサンプルのような味がしたのだ。最低でもあと15-20年はセラーでねかせておく必要があるのではないかと思うが、50-100年は持ちこたえられるだけの潜在能力がある。最近のヴィンテージには法外な高値が付いているので、これでもまだ高級ワイン市場では比較的お買い得品のように見えるかもしれないが、このワインがやがて十分な飲み頃になったとき、お酒を飲めるほど健康でいられる諸者諸氏はどれほどいられるのだろう。特徴は隠そうとしても隠しきれない、純粋なムートンらしく、クレーム・ド・カシスは豊富に感じられ、純粋さは心が浮き立つようだ。畏敬の念を抱くほどの何層ものフィニッシュがある。いまだに5-6歳のワインのような味があする。金字塔である。予想される飲み頃、2008-2060年、最終試飲年月2002年8月

Ruchottoes-Chambertin Michel Bonnefond 1998 リュショット・シャンベルタン ミッシェル・ボンヌフォン

RuChamMicBon1998.jpg外観 エッジに軽くオレンジ色が入ったやや濃いめのルビー色
香り 華やかなスミレの花の香り、赤い野苺、白胡椒、大地の香り、丁子、上品な動物臭、複雑な香りが一杯である。
味わい 程よく酸がある柔らかい液体。タンニンも溶け込んで細かなテキスチュアーを感じる、美しい赤い果実が口の中一杯に広がる。最後に柔らかい甘さを感じる。タンニンも滑らかである。アルコール感は中程度からやや強め余韻も非常に長く上品な赤い果実のフレーバー最後まで長く続く。

アルコール度数 13.5%

ルーミエはどうしてこんなに上品に作れるんだろうか。このワインもその言葉が当てはまる。いつも飲んだ者をうっとりとさせる力を持っている。それにしてもルーミエのワインは非常に高いし、ほとんど買えないのである。今はこれだけのお金をだしてルーミエを買うか、別の良い作り手の特級を買うかと迷ってしまうのだが。こうしてルーミエを飲んでみると、やっぱりルーミエを飲むと普通の作り手には出せない味わいがある。

クリストフ・ルーミエはミッシェル・ボンヌフォンからリュショット・シャンベルタンとシャルム・シャンベルタンの畑を借りています。そして作ったワイン一部をミッシェル・ボンヌフォンに賃料として渡しています。それをメタヤージュと言います。これはボンヌフォンのラベルでリリースされたルーミエのワインと言うことです。

Châteaux Mouton Rothshild シャトー ムートン・ロートシルト 1985

chaMoutRoth1985.jpg1985年はラフィット、ラトゥールの香りがなにやらもやっとしたはっきりしない香りだったのだが、このムートンからは、本来の1級シャトーの華やかな香りがする。ムートンらしい鮮やかな杉、ミント、カシスが香る。

外観 エッジに軽くオレンジがかかった濃いガーネット色
香り 奇麗な杉、ミント、カシスが溢れる。新樽の香り、カカオなど 
味わい ピュアなカシスの果実が口の中に溢れる。酸も程よくあり、ミネラルも強い。タンニンもこなれている。余韻も非常に長い。カシス、タンニンなどが長く続く。

1985 90+ パーカー ボルドー4版から
豊かな、複雑な、十分に成長したブーケはアジアのスパイス、香ばしいオーク、ハーブ、完熟した果実を思わせて、素晴らしい。味わってみると、これまたリッチで、外交的で余韻が長く、セクシー。1985年のオー・プリオンやシャトー・マルゴーの次に格付けされる。食欲をそそる、大胆な香りのするムートンを探している方は他のヴィンテージを探していただきたい。なぜなら飼いならされた外交的な中量級の、エレガントなワインだからだ。十分な飲み頃になっているが、あと15年は持ちこたえる能力もある。予想される飲み頃~2015年

ChaMouRoth1970.jpg

外観 オレンジがきれいなグラデーションを作っているガーネット色

外観 オレンジがきれいなグラデーションを作っているガーネット色
香り 何とも言えない複雑な香りである。一つ一つの香りをとるのがあほらしくなるくらいである。それほど多くの要素のかおりが一体となって香ってくる。カシス、杉、ミント、タバコ、スパイス、スーボア、トリュフなど、そこでも熟成感の強い香りが中心である。
味わい 粘稠度が強い甘い液体が口全体に広がる。そこに何とも言えない熟成した香りが口一杯に広がる。酸も程よくあり、タンニンが溶け込んでいる。果実味も消えずにちゃんと残っている。余韻も非常に長く、液体の複雑と甘さが長く長く続く。

これもブラインドで飲んだが、最近ムートンならわかる気がしたが、これはオー・ブリオンと言ってしまった。何とも言えない液体の柔らかさ、甘さがムートンとは感じなかった。
パーカーの評価は1970年代はあまり良くない。その中で1970年は良い評価であると言える。
1970年のムートンのエチケットは、シャガールである。ムートンのコレクターとしは喉から手が出るほど欲しいエチケットの一つだろう。それだけでなくこのワインは奇麗な熟成があり誰が飲んでも美味しいと思えるレベルである。

保存状態のよいものならまだ持つだろうが、確かにピークに来ている。今後どんな熟成をするのか僕には見当がつかないが、早いうちに飲んでも非常に満足のできる状態であるのは確かである。

ChaMusiLAmoGeRou1997.jpg

外観 やや濃いめのルビー色
香り ミントのスットする香り、甘いハーブ、赤系、黒系の果実など。香りはまだまだ閉じている。一体開くのにどれくらい時間がかかるのだろう。
味わい 透明感のあるすっきりした果実が溢れた液体。酸はやや控えめだが、バランスよく保たれている。味わいはいつものレザムルースの柔らかさ、優しさよりもまだ液体の強さが目立つ。余韻も非常に長く、味わいは非常に複雑。果実味、タンニン、ミネラル感などがめくるめくる押し寄せてくる。余韻の長さを強く感じる。
憧れのルーミエのレザムルースである。突然こんなものが飲める機会が巡ってくるとは感謝感謝である。ブルゴーニュワインが好きな人なら一度は飲んでみたいワインの一つだろう。日本でのルーミエ人気は異常と思える。普通の村名のワインでさえ、他の作り手のグランクリュの値段を遥かに超えている。レ・ザムルースはDRC並みの値段がついている。それもこっそり持っていて誰も一緒に飲もうなんて行ってくる人は少ないのだ。
まだまだ飲み頃になっていない。抜栓直後に飲んでいるせいもあるが、あと5年以上は寝かせたい。本当はもっとかかるかもしれない。1997年でこれほど強いとは。普通のグランクリュならもうとっくに飲み頃に来ているのに。

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外観 エッジに淡いオレンジ色が入ったガーネット
香り ミント、焦げた杉、シダ、スーボア、軽いブレット、軽くまわすだけでミント、杉の香りが一段と増す。
味わい 粘稠な液体に甘さを含んだすっきりした味わい。口の中に含むと強い杉やミントの香りが広がる。液体は柔らかく、タンニンは細かくこなれていて、やや粘性が強い。酸も中等度ある。余韻にもカベルネを主張するタンニン、すっきりとした味わい、香りが長く残る。メルローも入っているはずの柔らかさだが、主張しているのは、カベルネ・ソーヴィニヨンの背筋が入った味わい,香りが中心である。これがムートンらしい。
アルコール度数12.5%
1980は難しい年だった。パーカーはこのヴィンテージのムートンに点数をつけていない。ただこうした悪い年だから、そのシャトーの努力がわかる。このワインは確かに弱い未熟なカベルネ・ソーヴィニヨンが少し香るが、ムートンが追求しているカベルネ・ソーヴィニヨンの凛とした品格を十分に現しているように思える。これが、ムートンの特徴なのだろうと最近思えるようになってきた。

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外観 オレンジが入ったガーネット色
香り 杉の香り、ミント、ブレット、スパイス、土の香り、なめし革
味わい やや甘さを感じさせるタンニンはこなれた質感をもっている。液体はムートンにしてはやや凝縮感がないが、果実味はしっかりある液体である。1975と思えない若さを感じる。余韻は長いが、きめ細かな洗練したテキスチュアーを感じない。
これは、ブラインドなくオープンで飲ましてもらったワイン。いつも貴重なワインを飲ましてもらって感謝、感謝である。
1975年はまだまともな点数がついているが、1970年代はあまりムートンが良くなかった年である。パーカーの4版にはこの1975年と1970年しかコメントがない。1973年には1級に上がったわりには、このころは醸造の問題があったのだろう。どこかこの1975年もひっかかるところがあるんだが。
1975年は、
大いなる裏切りの年というか、それともいくつか文句なしで古典的なワインが生産された年と言うか。1983年や1964年と並んで、おそらく最も把握しづらいヴィンテージなのかもしれない。否定しようもなく偉大なワインもあるのだが、全体的な品質のレベルは悲惨なほどムラがあるし、失敗作の数も無視できないほど多いのである。
1975 P.P. 88
この十年は閉じて、恐ろしくタニックだったが、ようやく潜在能力をいくらか見せるようになってきた。ワインには良好な暗いルビー/ガーネット色と、西洋杉、チョコレート、カシス、スパイスの甘いノーズや良好なブドウの完熟感のある果実味とエキス分、重みのあるスケールの大きい、タニックなフィニッシュを見せる。未だに成長していないが、タンニンのマントを脱ぎ捨てて、いっそうの複雑さやバランスを見せるようになってきた。果実味がいつまで持つだろうという心配は今でもあるが、世紀の変わり目頃には間違いなく高原部にたどり着くはずだ。おおむねがっかりさせられるものとなった1970年代ムートン・ロートシルトの状況からすると1970年代の偉大なワインに負けるが、これは、このシャトーにとっては興味をかき立てられないものとなった1970年代における明らかに2番目に最良のムートンである。

ChaMouRoth1983.jpg

外観 奇麗なグラデーションがあるガーネット色
香り、 ミント、カシス、茸、トリュフ、スパイス(青、クロ)
味わい 甘く奇麗に凝縮した液体を感じる。口の中には熟成した味わいがあり、それでも果実を感じさせる旨味のある液体が広がる。酸も十分に保たれている。余韻は、しっかり長く、旨味とミントが長く続く。最後に強いタンニンの名残を感じさせる味わいの余韻が残る。
非常にうまく熟成したワインである。ブラインドで、ムートンの95と言ったが、やはり1級であるしっかりした味わいにも関わらず、ヴィンテージはもっともっと古い。1983は1982に隠れたヴィンテージだが、本当に美味しい。旨味とミントのバランスが素晴らしくこれがポイヤックの味と思わせる。なかなか1級シャトーのヴィンテージを当てるのは難しい。でも1995のムートンを飲んでいないがもっともっと濃いのだろう。
1983 90
古典的なムートンの、鉛筆や西洋杉のノーズが姿を現し始めている。この中程度に暗いルビー色をした、エレガントでミディアムボディのワインは伝統的なムートンになることはあり得ない。風味はぶどうの完熟感があり、程々にリッチ。深みは良好で、いくらか溶かすべき硬いタンニンもある。1981, 1979, 1978年のワインより大柄で、より豊かであるムートンとこのヴィンテージの基準としては生硬な1983年はこのシャトーの上質な1966年に似ている。予想される飲み頃 〜2015年。

Château Mouton Rothschild 1956 ムートン・ロートシルト 

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MouR1956cork.jpgMouR1956.jpg

外観 エッジにオレンジがしっかり入ったガーネット色
香り ミント、シダー、シガーなどやや完全に熟成してはいないカベルネ・ソーヴィニョンの香りがある。ただ未熟な青さはない。メルロの香りはひかめで、清涼感が主体となる
味わい 柔らかい酸を感じた後に、奇麗は清涼感のある優しい液体が口の中に広がる。強くないが、ミネラル、ミントが長い余韻の中心にある。
■ブドウ品種 カベルネ・ソーヴィニヨン77%/メルロー11%/カベルネ・フラン10%/プティ・ヴェルド2%
エチケットもぼろぼろで微かに、58か56と読めるような数字が書いてある。抜いたコルクには1956と書かれてあった。
このワインは、全く偶然の出会いから飲ましてもらったのであるが、1950年代のボルドーを飲む事は滅多にないし、なかなかない機会である。パーカーで1956年を調べると、この年は、全くだめと言っている。そう言う意味では、本当にレアワインが飲めた。市場でほとんどないが、20万くらいの値段がついていたのも見かけたが、ワインの値段と言うよりはこの年のヴィンテージワインとしての値段だろう。
ただ、価値のないワインと言うには、さすがムートン。まだまだしっかりした味わいがあり、その年の雰囲気とその時は2級であったが良いワインを作ろうとする心意気が見えるワインだった。
1956
現代のボルドーでは、飛び抜けて最悪のヴィンテージである。1972年、1969年、1968年、1965年、1963年といった言葉にならない程悪い年を凌駕しているのだ。冬と、信じられない程寒かった2月と3月が、ポムロールとサン・ミリオンのぶどうの樹の多くを殺し、メドックの芽吹きを遅らせた。収穫も遅れ、量も少なく、ワインも事実上飲めたものではなかった。
価値のないヴィンテージ、価値のないワイン。

RCCRou86.jpg

1986のルーミエの特級である。はは、こんなワインはなかなか手に入らない。1986はあまり良い年ではないから手に入ったのかも。ただマット・クレイマーのルーミエの紹介には1986ですら素晴らしいと書いてある。期待せずにはいられない。ただ当然だが、これは長くは持たないだろう。今が飲む時期だと思い開けた。
外観 ややレンガ色を帯びたオレンジ色
香り 泉、森、森の下草、リコリス、シナモン、完熟した果実が、すこしづつ乾燥してきた、熟れた奇麗な花が次第にドライフラワーになって行く、ビーフジャーキー
味わい 柔らかい口あたり、するすると口中を流れる。泉から溢れたような奇麗な透明な果実が口の中に広がる。余韻は奇麗な酸、スパイス、ミネラルが長く続く。
すごい美味しいワインである。ただ1986のせいもあって、グラスの中ですごいスピードで枯れていく。ただこうしたことが体験できるのがワインの醍醐味である。奇麗な果実が、次第にしおれてきて、ドライフルーツになって行く。これを短時間で杯に注がれるたびに感じるんだから。
やっぱりルーミエはすごい
1986はブルゴーニュでは、あまり良くないヴィンテージである。マット・クレイマーのブルゴーニュワインがわかるでは、こうした年で高名をはせるドーメーヌさえ仕損じた軽いワインの年でも、ルミエの1982,1986年のワインは見事だった。とくに86年はひときは愛すべきワインを送り出したと書かれている。
ジュブレ・シャンベルタンの特級の村でも北側のやや標高の高い所にあり、モンターニュ・ド・ラ・コンブ・グリーズをめざして上りかけた所にその畑はある。
リュショット・シャンベルタンは、ちょうどマジ・シャンベルタンの真上にひろがる。土地の表層はやせていて、低土はひどく小石がちである。
総てジュブレの特級のなかで一番取っ付き難く、その強い骨組みと個性は、ぶどうの木がやせた土壌に根ざしている。いつも線が細く、濃密な果実味をもっていない。
 
GRMS02.jpgなかなかルーミエを飲む機会はない。実際に高すぎる。最近のヴィンテージは手に入れることができても、飲み頃90年代は全くと言っていいくらい手に入らないし、本当に高い。2002という良年のモレを手に入れることができたので、飲んでみたい欲求を抑えきれず開けた。
外観 ルビー色
香り 澄み切った果実の香りが優しく包んでくれる。少しアニマルがある。アニスなども上がる。最後に梅干しの香り。
味わい 口の中にほっとする甘さがあり、うっとりとする奇麗な果実と奇麗な酸が口の中に優しく広がる。余韻も長い。奇麗な酸とだし汁が効いたミネルが長く続く。
やっぱりルーミエはすごい。良年のこのワインの酸、果実総てのバランスが完璧である。強い訴えかけてくるというよりは、飲みながらその美味しさに包まれると言った方がよい。
こんな美味しさがもっと安くて、手に入りやすいならもっと多くのブルゴーニュワインのファンができてしまうだろう。
4人で飲んだが、美味しすぎてピッチが早い。時間の変化がわからないまま終わってしまったのは残念。
モレ・サン・ドニ クロ・ド・ラ・ブシエールは、ルーミエがここまで人気になっても、まだまだ買えるワイン。シャンボール・ミュズニではないけど、この畑は、特級クロ・ド・タールとボンヌ・マールのすぐ横という抜群に恵まれた条件。これが、悪い訳はないのに。