カーネギーホールとウィーン・フィル

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

2007/03/11

今回、ニューヨークに行って、カーネギーホールでウィーン・フィル3日間聞いた。ウィーン・フィルは本当にすごいとしか言いようがない。カラヤンのベルリンフィルを聴いた時にこんなに美しい音がでるのかと感激したことを今でも思い出す。それ以後他のオーケストラでは味わうことがなかった。以後もベルリンフィルやウィーンフィルを生で聴く機会には恵まれない生活を送っていたからだと思うけど。ボストンに来てから久しぶりにクラシックのコンサートへ行くようになってBSOを聴いても、評判ほど音が良くないと感じていたし、サイトウキネンコンサートも小沢征爾の指揮で聴いたのだが良いのは良いのだけど.....。演目は2月にウィーンでダニエル・バレンボイムがやるはずだった演目。ただ何故かバレンボイムの都合でキャンセルになって代役がブーレーズだったとか。その後のウィーンフィルのツアーはバレンボイムが戻って来て務めていた。バレンボイムは昔パリ管弦楽団の指揮を何度か聴いた。華麗な指揮だと思ったけど、パリ管弦楽団は、やっぱりフランス人器質なのか個性はあるけど、一糸乱れぬアンサンブルとは言いがたかった印象があった。それが20年以上経ってどうなったかも気になっていた。初日のシューベルト交響曲5番は、指揮に対して少し間を取った演奏をしてすごく押さえた演奏をするのだと感じた。ブルックナー交響曲7番では、その傾向はなくなり指揮者の思う通りのタイミングで音が出ていた。名演だった。こんなにすごいのかと本当に感激した。2日目は、バルトークの演目。Lang Langのピアノコンチェルト2番の演奏。LangLangを目当てに来ていた人もかなりいたようだった。難しい曲をいとも簡単に弾くという印象だけどなんか物足りない。と感じたのは僕だけだったか。なにしろバルトークの演目は難しかった。 3日目は、シューマン交響曲4番、美しかった。ワーグナーは最初のoverture to tannhauserよりDawn and Siegfried's Rhine JourneyとPrelude to Die Meistersinger von Nurnbergの方が良かった。本当にオーケストラのダイナミズムを遺憾なく発揮していた。アンコール2曲目にラデツキー行進曲を演奏しウィーンフィルのファンには申し分のないコンサートとなった。 演奏の終了後に、一列前にいた白髪の女性が、いつもMETでオペラを聴いているけど、もう聴けない。これはすごい。Unbeatable, unbeatableと連呼していた。その時は僕も興奮していてそうだ、そうだとうなずいていた。

My Rating(評価): 16/20
アクセス数:35