at ABB すばらしい状態の1959のグランクリュである。これはリコルクしてあり、コルクも新しく期待できる。こんなワインはこれから二度と飲めるだろうか? 例外的な1959のブルゴーニュのワインはいつも感動させられるが、今度もすばらしかった。
エッジにはオレンジがあり、奇麗なグラデーションがあるルビー色。香りは抜栓時は少し還元的だったが、すぐにスパイス、大地の香り、スットするハーブ、チェリーのコンフィの香りが立つ。最初の飲みは、まろやかな口当たり、酸もバランスよくあり、タンニンがまだまだある。時間が経つにつれてタンニンはこなれて来てどんどん甘くなって行く。余韻は非常に長い。香りにはクミンがしっかりあり、そして茸をこがしたような大地の香りが立ちこめる。
すばらしいワインである。ワインの先生と昨年暮れに1972のDRCグランエシェゾーを飲んだが、同じ共通のクミンの香り、茸をこがしたような香り、そして力強いフィニッシュは共通している。二つともまさにグラン・エシェゾーの本質が示されている。すばらしいワインほど、熟成すればするほどそのテロワールの本質を教えてくれる。
ほぼ平面の畑で、標高260メートル。パジョシアンの石灰岩。表土は80cm。リシュブールとロマネ・サン・ヴィヴァンの中間的な重さの土で、粘土、シルト。砂がいい具合に混じっている。
複雑性があって、理解するのが難しい味。若いうちは華やかさがないため、飲んでもつまらないと思われがち。 (ワインナート)
グラン・エシェゾーはきわめて濃密なワインである
変わり玉のように楽しいキャンディを思わせ、強くて深い、いろいろな風味を持っている。中心部の柔らかなところにきたかと思うと、さらにべつの味わいが中核にあることに気づく。そういう点でグラン・エシェゾーは、エシェゾーなどよりもリシュブール、ロマネ、ラ・ターシュによほど似ている。なにかが足りないとすれば、ロマネ・サン・ヴィヴァンとロマネ・コンティに強くただよう霊妙なスパイス風の香りで、グラン・エシェゾーにはこれがない。(マット・クレイマー、ブルゴーニュワインがわかる。)
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