
パカレのこのプリムールは、一年前にも飲んだが、酒宴の途中で開けた為みんなに薄すぎると言われてしまった。今回も焼き鳥屋に持ち込んで、マスターと二人でゆっくり飲んだ。
外観 ややエッジに紫が入ったルビー色。香りは、甘い果実、甘草、なめし革か軽くこげた樽の香りがする。ヌーヴォーに感じる甘いキャンディ、イチゴのコンフィなどの香りはあまり感じられない。複雑味は中等度くらい。口当たりは、まさにまろやか、少し舌にちりちりと感じるフレッシュさが残っている。口の中に静かに染みわたる味わい。酸も心地よく残っている。これはまさに自然派の味わいなのだろう。余韻も長め。アルコールは12.5%と書かれているがそれよりももっと低く感じる。するすると飲めてしまう。やや温度があがると甘草の香りが強く出てくる。少し冷やしめにすると、香りの印象は薄くなるが、するすると飲める口当たりの良さが目立つ。
フィリップ・パカレ プリムール 醸造のポイント
天然酵母のみで自然発酵させるパカレのワイン造りにおいて、ブドウの収穫及び醸造中は、亜硫酸(酸化防止剤)を添加しない為、健全なブドウのみを選んで収穫します。そして房を丸ごと発酵槽に入れ、16~22℃に温度管理しながら5~6日マセラシオン・カルボニックを行います。その後圧搾して発酵槽に戻し、残りの発酵を終えます。瓶詰め時にワインの状態が健全であれば、最後まで亜硫酸無添加で瓶詰めされる。
フィリップ パカレは、自然派の代名詞
自然派の代名詞とも呼ばれる注目の醸造家、パカレの理想とするボジョレーのスタイルは、濃厚な力強い味ではなく、砂質の畑のブドウから造られる、繊細でエレガントなガメイの味わいです。自然酵母のみで発酵させ、土地の個性を感じさせる、自然な味わいの魅力あふれるボジョレーに仕上がる。
入荷後すぐに飲んで美味しいだけでなく、翌年以降も素晴らしい熟成をしますので、あえて「ヌーヴォー」ではなく、「ヴァン ド プリムール」という表記にしています。
ヌーヴォーとヴァン・ド・プリムールの違いがわかなかったが、熟成もしますよと作り手のメッセージが込められているのが、ヴァン・ド・プリムールなのだろう。
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