
カベルネ・ソービニヨン 52%、メルロ 40%、プティ・ヴェルド5%、カベルネ・フラン3%
1982は、カベルネ・ソービニヨンが良くできた年である。おそらくカベルネ・ソービニヨン、カベルネ・フランが多いだろう。
キャップシールを取りのぞくと一面に吹きこぼれたあとがあった。これはしまった。
熱劣化の可能性がある。コルクは、トップまで総て湿っていて、コルクにも吹きこぼれた証拠があった。コルクの香りをかぐと、悪くない。
外観は、全体がレンガ色がかり、コアには、ガーネットが残っている。根菜、カシス、スパイス、熟成した果実もある。
口当たりは滑らかで柔らかく熟成した甘さがあり、ミネラルも多い。杯を重ねる毎にタンニンが増して来た。
最初は薄く感じた液体は濃くなり、香りも強くなり、本来のカントメルルのよさを感じさせる。
飲み終わった数時間後頭痛がした。あ!!これは、熱劣化によりアルコールが酸化した証拠だ。やっぱり吹きこぼれたものは注意しなくては。状態がよければもっとよい香りがしたに違いない。
楽天ショップで買ったのだけど、もう一本あったのでキャップシールを回してみた。やっぱり回らない。これも早く飲んで確かめるしかない。
熱によるダメージを受けたワインを飲むと、頭が痛くなる傾向がある。
いつも思うのだが、アルデヒドはアルコールが酸化すると産生されるが、熱によるアルコールの変性はアルデヒドだけではない気がする。
2本目
カントメルル1982
成熟したカシス、針葉樹の香り どれも上品である。青い感じがない。
カベルネ・ソーヴィニョンが奇麗に熟した年なのがすぐにわかる。こういう香りは、複雑なのだが、柔らかくその複雑さを押し付けてこない。
味わい 柔らかい熟した果実が口の中にひろがる。どこにもとがった感じがない。柔らかい液体が口の中にひろがり、何のひっかっかりもなく喉を流れて行く。これが果実からで来ている飲み物であるのを強く実感させてくれる。最後のインパクトはそれほど強くないが、心地よい味わいが長く続く。
以前に同じのを開けたが、同様に吹きこぼれていた。ただ酸化した香りはなく、いい状態で保管されていたようだ。
パーカーのコメント(ボルドー 4版より)
カントメルル Cantemerle
マコー村のちょうど南に愛らしいシャトーがある。カントメルルのスタイルの特徴はリッチで、しなやかな果実味と、強烈で華やかなブーケがある、畑の比較的軽い土壌と高いメルロの割合を考えると、決して超大作になるようなワインではないだろう。カントメルルの最良の作品は、きまっていくばくかの芳香がある早熟タイプであり、そのため若いうちから、申し分のない魅力がある。
1982 パーカー87点
縁にはかなり琥珀色が見られるが、良好な、甘い西洋杉、挽いた胡椒、草っぽい趣と混ざり合ったイチゴ、ブラックチェリージャムの香りを呈している。ミディアムボディでしなやかだが、いくらか魅力的なレベルのグリセリンもまだ残っている。1983年の複雑さはないが、この肉づきのよさやみずみずしい舌触りには実にほっとさせられる。
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