最近新しいワインを買っていつ飲めるのだろうかと考えることが多い。それを考えると古いヴィンテージのワインを買った方がお得ではないかと考え始めた。
当然良いヴィンテージと悪いヴィンテージでは飲み頃になるまでの時間が違うが、おおよそブルゴーニュの良いワインで飲み頃になるまでに、平均10年から15年。ボルドーでは、平均20年から30年だろうか。
ワインを保管するのに要する金額は、ワインセラーを買った場合とレンタルセラーに預ける場合で多少金額の差はあるが、10年保管すると約1本につき3000円から5000円である。そうすると30年保管したものは、10000円から15000円実質かかることになる。購入当時の値段、その後の値上がり具合などから、考えるとどれくらいのものなら購入するとお得かを考えてみよう。
30年前に買ったワインの現在までの総費用は、買った当時のワインの値段が3500円なら現在は、12500円から18500円しても仕方がないことになる。つまり、現在15000円くらいの30年もののワインがあれば、ボトル代がその当時どれだけであってもコスト的に全く問題がないのである。そして今すぐ飲めるのである。これで美味しければ、こんな得なことはない。
もし今買ったワインを20年後に飲むとすると、6000円から10000円の上乗せがあり、そしてやっと飲めることになる。つまりワイン値段に飲み頃になるまでの費用を考慮してワインを買う必要がある。それに当然、地震、停電、不慮の事故によりワインの品質が落ちるリスクも考えないと行けない。このリスク代は、かなり漠然としたもので計算するのは難しい。
実際は、今手が届く3500円くらいのワインをたくさん買っても、おそらく30年後には、保管にかかるコストよりも、将来、安く買える可能性が高い。では、今買うべきワインは、かかるコストよりも遥かに高くなるか、今買わないと手に入らないワインと言うことになる。するとそれは、ボルドーではなくブルゴーニュのグランクリュクラスのワインが一番妥当かもしれない。それも当たり年のものである。これは、保管しておく価値があるワインであるが、最初から、普通の年の1.5~2倍の価格であるのが玉にきずである。ただ熟成した時は、本当に美味しいし、オークションに出せば高く売れることは間違いない。
またボルドーについて言えば、ボルドー各シャトーのワインの総出荷数はブルゴーニュに比べて遥かに多く、また5大シャトーなどの値段はすでに手が届く値段ではない。今買っても、20〜30年後にも値段がそれほど高くなく、市場にあふれている可能性が高いのである。
もう一つ、飲み手の年齢がある。今後20年、30年後に美味しくワインが飲めるだろうか?子供にワインを残すならどんどん買って行っても良いが。そうした意味では、僕には、もう2009年というビッグヴィンテージのボルドーを美味しく飲めるチャンスはかなり少ない。
ということで結論は、今の飲み頃の熟成した美味しいワインを、やや高くても買って飲み続けた方が最終的には得であるというのが結論であるが。ここまで読んだ人は納得できただろうか?
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