外観は、やや黄色がかったレモン・イエロー。粘性もしっかりある。香りは、白い花、石油香、やや完熟した果実がある。味わいは、なめらかな酸が口の中に広がる。豊富なグリセリンがあり果実の凝縮感がある。余韻も長い。さわやかな味わいよりももっとまろやかな味わいである。こんなに味わいが滑らかに感じるのは、やはり本物のビオディナミだからだろう。
１９世紀末以降ザース家が所有するこのワイナリーの歴史は極めて豊かで、創業は985年。栽培は1971年という早期からビオディナミで、畑の状態は完璧。その美点を生かすべく、自然酵母により、一切の温度調節を行わずに、古い大樽で発酵される。特に痩せた原生岩土壌の急斜面。シュタイナー・フント畑の『リースリング』は、緊張感あふれる強靭なミネラルに、優雅の極みの果実味の、類まれなるバランス。
デメテール
人智学に基づいたバイオ・ダイナミック農法の普及を目的とした国際団体で、世界の3500生産者から構成される。オーストリアでは300の生産者が会員であり、その多くは農業・酪農の関係者が多くワイン生産者は3生産者のみ。しかも瓶詰めまで行っているのはこのニコライホフのみである。
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