Château Canon 1990 シャトー カノン

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CC90.jpg外観 オレンジがかったガーネット色
香り 熟したフランとメルローが混じり合った香り。石灰の香り、スモーキイ、熟した果実、スミレ、ドライフラワー、スパイス
味わい 口の中に柔らかい甘さと熟した果実が広がる。酸も豊かに感じる、タンニンはこなれていて、口の中に熟した果実と酸が余韻の中に長く残る。不思議な味である。少し田舎臭くて、そして上品。いいワインだ。
カノン Canon
1760年、フランスの海軍に属していたジャック・カノン氏がこの土地を購入。ここがブドウ栽培に適していることを見抜き、当時ブドウ以外に植えられていた穀物などを抜き取り、全てブドウに植え替えました。それが現在のシャトー・カノンの基礎となりました。
その畑は、サンテミリオンでも最も優れた場所の一つである、オーゾンヌやベレール、マグドレーヌ、ボーセジュール・ベコといった1級シャトーが集まったサンテミリオンの南西部斜面に、「22ha」を所有しています。
こうした好条件から、かつてはカノンのワインはシュヴァル・ブランやオーゾンヌと比べても引けを取らない"サンテミリオン最高級のワイン"として評価されていたのです。
カノンのワインには気品高い香りがあり、凝縮感に溢れ、顕著な樽香を持つ、男性的な特徴を持ちます。多くのタンニンのお陰で非常に長命であり、熟成を経るとなめし革、杉、甘いプルーンの香りが印象的と評されるようになっていきます。
メドック地区の2級シャトーローザン・セグラと同様に、1996年からはあの有名ブランド「シャネル」のオーナーでもあるヴェルテメール家がオーナーとなっていることでも話題となりました。
その土壌のほとんどは有名な粘土質石灰岩ですが、一部には砂礫質のところもあるそうです。畑は傾斜が強い部分と緩やかな部分に分かれていて、緩やかな部分には全体の75%を占めるメルローが植えられ、傾斜が強い部分もしくは粘土質ではなく砂礫質の部分には、全体の25%を占めるカベルネ・フランを植えているそうです。
シャトー・カノンでも、多くの有名シャトーが最近取り組んでいる"リュット・レゾネ(減農薬栽培)"を取り入れています。
パーカー ボルドー4版から
1990
サンテミリオンは、決して安定したアペラシオンではないが、このアペラシオンの3つの地区(台地部、丘の裾野の畑、砂と砂利の土壌)すべてで案外最も均質的で、偉大なヴィンテージを生産をしているかもしれない。
サンテミリオンの町の南西側の斜面の、ベレール、マグドレーヌ、クロ・フルテ、ボーセジュールといった第1特別級に囲まれたすばらしい場所にある。一部が丘陵斜面に、またもう一部が丘の上に位置する畑は、石灰岩を基盤とし、その上に石灰質と粘土質が混じり合った土壌から砂礫質の土壌まで、いくつかの異なる性質の土壌からなる。
最良の状態のカノンは、すばらしい芳醇さがあり、深みがあり、凝縮感があり、筋肉質で、フルボディで、熟成しすると果実味が豊かであり、西洋杉の香りを持つとびきり上等のワインとなることがしばしばある。
テイスティング: 2011年7月 2日
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