Château L'Arrosee 1994 シャトー ラロゼ

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Larrosee94.jpgオークションで安く買ったので、開けて飲んだ。美味しかった。こんなに美味しいならもっと買えばよかった。ワインの難しいところは、そこだよね。本当に美味しければ、たくさん買いたいと思うのだが。味わってから買う機会がないのだから、やっぱりパーカーなどの本の評価を頼りに買わなくてはいけない。でもパーカーの味わい方と僕の味わい方は違うのでそこの擦り合わせを、何度も失敗しながら調節しているところなのだが。
外観 エッジにすこしオレンジがあるガーネット色
香り 土の香り、柔らかい熟れた果実、そしてミントと甘いスパイス
味わい 最初にとろっとする甘く粘稠のビロードの舌触りがあり、口一杯に粘稠で柔らかな液体に満たされる。そして最後にタンニンの味わいがあらわれ味わいを引き締めながら長い余韻となる。
何とも不思議な味わいである。最後の味わいはメドックだが、最初にあるのはまさにサンテミリオンである。そう言えば、1995のコメントを書いていた。やっぱり印象は同じだ。
僕はすごく好きなタイプのワインだが、なぜだかパーカーもここのワインを気にいっている。
メルロ60%、カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニョン20%
パーカー ボルドー第4版より。
ラロゼのような伝統的なスタイルはサン・テミリオンではいささか流行遅れかもしれない。最上の時のラロゼは、隠そうとしても隠しきれない絹のようなきめを持つ非常にブルゴーニュ的なワインであり、広がりのあるブラックチェリーとラズベリーの芳香と、品質の高い、スモーキーな新樽のふんだんな香りが絡み合っている。
ラロゼのワインのスタイルはユニークである。肉付きがよく、しっかりとして、力強く、香りが華やかで、豊かで充実している。多様な特性を持ち、時として、ラ・ラギューヌといった南部メドックのシャトーを思わせるようなスタイルを持つことがある。またある時は(たとえば1985年、1986年、1989年、1990年)ここのワインは豊かで逞しいブルゴーニュ・ワインに似ている。事実、1985年ものはいつも私にアンリ・ジャイエのリシュブールを思い出させるほどなのだ! ラロゼは名高いオランダ人作家のヒューブレヒト・ダウケルが「このアペラシオンで最高のワイン」と称した、偉大なワインである。
1994
深みのあるルビー色をしているこのワインはは、休眠状態であることを伺わせるためらいがちな香りがある。味わってみると、なけなしの魅力を感じるが、濃厚なミディアムボディの、凝縮感のある閉じたワインであることが感じられ、タニックな風味もある。タンニンが頑強なのがひょっとすると厄介なことになるかもれしれないが、押ししく成長すると思われる。たぶんあと10年は持ちこたえるだろう。予想される飲み頃:2005〜2014年、最終試飲年月:2001年3月
テイスティング: 2011年7月30日
My Rating(評価): 15/20
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