外観 濃いガーネット色
香り 樽が強い、還元的、野菜がゆでたような還元臭が強い。
味わい やや硬めの口当たり、果実感あり、樽の細かなタンニンが舌の上に細かな砂のように広がる。味わいは濃くて閉じている。あけてから2時間してやっと飲んでも美味しくなって来た。
まだまだ強くてびっくりした。以前に飲んだ1996年は飲み頃になっていたしエレガントであった。この1999年はまだまだである。
Domaine Denis Mortet Gevrey-Chambertin En Motrot 2002 を飲んだら柔らかく、味わいもよく飲み頃のワインであった。なぜ1999が閉じて、飲み頃になっていないのか、不思議になった。
ドメーヌ ドニ・モルテ
2006に父が自殺し、若いアルノーが継いでいる。
低収量、非常に厳しい果実の選別、
100%除梗、5-7日間定温浸漬、13-15日間発酵、 樽熟成は、新樽率が高く80-100%
清澄なく、フィルターもなし。
クライブ・コーツは、フルボディ、凝縮していて、バランスがよく、強い香りとエレガントさがあると書いている。そして1990年代中盤は、やや抽出が強すぎたように感じた。その後抽出の強さを緩める。結果、2002年の方が1999年より良くなっている。
2000年頃より濃縮なワインからよりエレガントなフィネスを求める芳香に変わってきた。そして新樽率もグランクリュ、プルミエクリュ以外は50-60%に減らしている。
繊細な完璧主義者だったドニ・モルテは、アメリカ人好みの濃厚なワインから抽出を控えめにし、フィネスをもとめたエレガントのワインを追求した。ところがアメリカからの評価が急に悪くなり悩んでいたようである。
つまり1999、1998はまだまだ飲み頃になっていない。もう少し待たなくては。逆に2002年は、作りが変わっていて飲み頃になっている。
そしてできるだけ長期にわたる発酵をこころがけ、ピジャージュは頻繁に行い、日に2~3回。あてがう新樽の割合もドメーヌの大きな特質のひとつで、ヴィラージュ以上は全て新樽での熟成となる。
テイスティング: 2012年1月17日
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