Chateau Cos d'Estournel 1989 シャトー コス・デストゥルネル

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外観 エッジから中心にかけてオレンジから濃いガーネット色の奇麗なグラデーションが入っている。
香り 完熟してから摘み取った奇麗なカベルネ・ソーヴィニョンが熟成した香りのミント、杉の香り、スパイスがある。そこに熟成した甘い果実、ミュールなどの香りがある。1時間ほどして、このワインに特徴のコリアンダーなどのオリエンタル・スパイスの香りが上がってきた。
味わい 甘いとろりとした液体が口にふれ、その後完熟した果実の凝縮感のあり味わいが口の中に広がる。その後ほんの少し荒めのタンニンが余韻の中にしっかりと果実感とミネラルとともに長く続く。
やっぱりコスの特徴は、オリエンタルスパイスと湿った土、なめし革などが特徴なのだが。開けた最初はどちらかと言えば、熟成したカベルネ・ソーヴィニョンの香りが中心的であった。それに余韻に残る少し粗めのタンニンもメルローが多い年とは感じられない。ただ全体的な味わいは、果実の甘さ、凝縮感が中心。
カベルネ・ソーヴィニョン 60%, メルロ 38%, カベルネ・フラン 2%
コス・デストゥネル 1989 
1989年は良好なワインであるが、テロワールとヴィンテージを思えば、期待に沿っているとは言えない。深みのあるルビー色にはいくらか琥珀色も見られ、スパイシーなヴァニラやカラントのようなノーズがあり、ミディアムボディで、深みは俊逸なのだが、その後の性格が画一的なのだ。格別だった1990年が持つ凝縮感や多面性はない。もっとも、フィニッシュのいくらか渋いタンニンは、ワインの持つ熟した果実味にうまく癒合している。俊逸だがそれほど興味をかき立てないワインだ。予想される飲み頃 現在〜2014年
テイスティング: 2012年5月23日
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