外観 濃い黒めのガーネット色
香り 上品な樽、フィグ、ゴムの香り、甘い果実
味わい プルーンのような甘い熟した果実と中間部から口の中に広がる強いタンニン。余韻はこの果実の甘さがつづき最後にタンニンが締める。
品種 :マルベック92%、メルロー8%
アルコール度数 13%
このタンニンは確かに強いのだが、なにか渋みをあまり感じない。樽からではなく、ぶどう由来だろうか?まろやかなタンニンに包まれた熟れたプルーンのようである。
マルベックは、ニューワールドでも使われる品種である。ニューワールドは、果実味を主体としたとろけるようなジャムのような感じであるが、これは少し違う。
タンニンもあるが、すこし酸化していてややほぐれていてこなれた味がする。それがオールドワールドと言えばそうかもしれない。
プリモ・パラテューム
プリモ・パラテュームはボルドーに本拠を置くスーパー・ネゴシアン。醸造家グザヴィエ・コペルにより1996年に設立。プリモ・パラテュームの哲学は、個々の葡萄品種とテロワールを完全に尊重しながら、可能な限り最大限に最高の品質のワインを造ることです。グザヴィエ・コペルは各アペラションにパートナーである栽培家を持っており、彼らと密接に協力しながらプリモ・パラテュームのワインを造っています。
プリモ・パラテュームのワインは、各栽培家自身のワインとは全く別に栽培から
収穫、選別、醸造、熟成、瓶詰めに至るまで、すべてがグザヴィエ・コペルの
監督と指示に従って各栽培家の下で行われます。つまり、プリモ・パラテュームのワインは、グザヴィエ・コペルの方法で特別にオーダーメイドされたオートクチュール・ワインと言えるでしょう。
樹齢50年以上のヴィエイユ・ヴィーニュの最上の区画から収穫されたもののみ
プリモ・パラテュームのワインは一部のワインを除き、すべてが新樽で
赤ワインにはミクロ・オキシジェナションやクリクール等の最新の醸造技術が適用
赤ワインの醸造法
アルコール発酵はステンレスタンク。この間にミクロ・オキシジェナションやデレスタージュ等の最新の技術を使って長期のマセレーション(果皮浸漬)を行う。
アルコール発酵後、アッサンブラージュが行われ、すべての赤ワインは(ポート・ワインは除く)、新樽(100%)に移され、マロラクティック発酵と熟成(シュール・リー熟成)が行われる(マディランとカオール・ミトロジアは新樽200%)。
この間、澱引きは全く行われず、定期的にバトナージュもしくはクリクールを
行って樽の中の澱を攪拌する。18ヶ月の熟成後、無清澄、無濾過で瓶詰めが行われる。(キュヴェ・クラシカのシリーズは、キュヴェに応じて1年樽やステンレスタンクが50〜100%使われる。)
クリクール
ミクロ・オキシジェナションの装置によって、樽熟成中の赤ワインの中に、多量の酸素を瞬間的に噴き出させ、還元反応が強くなりすぎたワインを空気に触れさせる技術。
デレスタージュ
赤ワインの発酵中における、マセレーション(果皮浸漬)の技術の1つ。
通常は、ルモンタージュ(ポンピング・オーバー)やピジャージュ(パンチング・
ダウン)のような方法が使われますが、デレスタージュとは、発酵中のマストを
すべてタンクから引き抜き、果帽(種や果皮)を十分に酸素に触れさせた後、
再びマストをタンクに戻すことによって色素やタンニンの抽出量をコントロールする
技術。
テイスティング: 2012年8月 3日
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