外観 やや黄色みが強いレモン・イエロー
香り 柑橘、ミネラル、ナッツ、スコッチバター、カリン
味わい 奇麗な酸と柔らかい甘さを感じる。液体は柔らかく、豊かな果実を感じる。余韻には強いミネラルを感じ、石灰を噛んでいるような気がする。そしてその余韻は、どこまでも長く感じる。ミネラルは強いのだが、豊かな果実によりバランスがよくとれている。
このワインは一度開けてみたかったワイン。マルトレイのコルトン・シャルルマーニュは当たるといいのだが、よく劣化していたり、ブショネだったりした。それでこれも心配で開けたのだが、いい状態で保管されていた。これは正規ではなく、イギリス周りである。さすが状態はよい。これがアメリカ周りとは違う。
ペルナン・ベルジュレスはやや西側から北がに位置して、アロス・コルトンは東から南側にある。ボノー・デユ・マルトレイは、ややペルナン・ベルジュレスよりで、やや暑い年でも,新鮮で爽やかな酸を保つことができる。
ぶどうの積む時期は、
糖度ではなく酸度それもリンゴ酸と酒石酸のバランスを考える。
空気圧搾器による全房圧搾
澱引きは短く、軽いおりは残してシュール・リーにする。
1/3が新樽、樽発酵、樽熟成。発酵は、温度管理をしながら、11月から12月まで行う。
テイスティングをしながら軽いバトナージュをする。MFLが起きるまで待つ。
澱引きはせず、8月から9月に、いったんステンレスの容器に移され、4−5ヶ月待ち最後に澱引きをして、軽くフィルターと清澄をしてボトルに詰められる。
コルトン・シャルルマーニュ The Wines of Burgundy より
コルトン・シャルルマーニュは、ピュルニーやシャサーサニュのグランクリュと比べて大きな違いがある。鉄のような背骨がある。そのはつらつさから、一瞬シャブリのグランクリュを思わせる。それは、強い酸によるだろう。酸の強さから、10年ほど長い熟成が必要となる。それは、モンラッシェのような強い凝縮があるからではない。それはこのシャルルマーニュにはない。
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーより
コルトン・シャルルマーニュはこの世でもっとも劇的なシャルドネである。コルトンの丘の神がかった立地のおかげで、コルトン・シャルルマーニュには強い果実味がのる。がしかし、ことに強くこれと肩をならべ、しのぎうるのはシャブリのグラン・クリュ、シュヴァリエ・モンラッシェ、ル・モンラッシェだけだが、やはりそれはテロワールのみのせいではない。果実味とテロワールが手を結びグラスのなかにみごとなドラマを演じるからだ。ただ公平にみてコルトン・シャルルマーニュには、一点かけるものがある。ル・モンラッシェ、ムルソー・ペリエール、シュヴァリエ・モンラッシェにくらべると細やかな味わいをもたないようだ。
コルトン・シャルルマーニュには独特の触感がある。重厚さに気圧されるほどなのに、実際はちっとも重くない。一口含むごとに広がる味わいの小宇宙は、けっして探り尽くすことができない。ミネラルの風味は、ありあまるというより、おそいかかってくるようだ。確かにシャルドネは理想の伴侶に違いないが、鷲にはコルトン・シャルルマーニュを飲むのではなく、テロワールそのものを飲む思いがする。
白ワインには、チョーク質の土壌と南向きのまたは南西向きの日照が適している。詳しく言えば、この土壌は、青色もしくは白質泥灰土で、白ワインに豊かな味わいをもたらすチョーク質泥土の一種である。
ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレ
どこからみてもコルトン・シャルルマーニュを代表するドメーヌ。当主シャン・ル・ボー・ド・ラ・モリエールによれば、ドメーヌの大区画はシャルルマーニュ大帝が持っていた畑が含まれるという。アン・シャルルマーニュとル・シャルルマーニュの畑のまんなかという抜群の位置を考えるといかにもそうだろうと思われる。コルトン・シャルルマーニュを数本ならべてみるとボノー・デュ・マルトレのものはかならず上位を占める。みずみずしく、独特の触感をもち、あくまでも芳醇という、まさに期待通りの味わいで、また熟成ぶりも見事である。いつも素晴らしいコルトン・シャルルマーニュの一つだろう。
その畑は、西向きの急斜面、粘土が全く無い石灰質土壌という最高のテロワールを有しています。西向きの斜面は夕方遅くまで日が当たり日照に恵まれる場所。その日照がワインのフィネスに強さをもたらし、石灰質土壌はワインに凝縮感のあるミネラルをもたらしています。葡萄樹の平均樹齢は70~80年と高く、収穫の際にはトラクターの代わりに馬を利用し、すべての作業は人の手によって行われます。
ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレのサイト http://www.bonneaudumartray.com このサイトはそれほど情報がない。
テイスティング: 2012年12月20日
コメント