Gevrey-Chambertin Clos St.Jacques Armand Rousseau 2001 ジュヴレ・シャンベルタン クロ・サン・ジャック アルマン・ルソー

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外観 軽くエッジにオレンジがかかったやや薄いルビー色
香り 最初は閉じ気味、アニス、シナモンなどが香り、開き始めたら、赤い果実(チェリー、フランボワーズ)、黒い果実(アメリカンチェリー、桑の実)、様々なスパイス、やや赤めの花などが華やかに香る。アニマルの香りは少ない。
味 わい 柔らかい酸と甘みを感じる。その後赤くて熟した果実が、口一杯に広がる。香りが開き始めてから、温度をすこし下げて口の中に入れると、口の中で花火 のように香りが開く。こうした体験は初めて名くらいである。香りのすごさに驚かされる。コンポートの果実を感じる。酸はやや控えめである。タンニンはまろ やかできめが細かい。余韻は長い。香りと赤い果実、そしてミネラルが奥にあり。長い余韻が続く。

2001年のクロ・サン・ジャックは今が飲み頃である。特に口の中で弾けるような果実感を感じるのはまさに希有な体験である。確かにまだ置いておくこともできるが、今の新鮮な果実感を味わいたいならこの1−2年くらいがいいだろう。やっぱり美味しいと実感してしまった。

ドメーヌ・アルマン・ルソー
跡 継ぎのシャルル・ルソーが経営について久しいが、いまやジュヴレでは最も高名を馳せているドメーヌで、実際長い間最高の地位にあった。残念なことに70年 代後半と80年代前半は説明出来ない理由のスランプに陥っていた。シャルルはワインの質が低下したと思われることについて悩み抜いていたと聞く。1985 年の輝かしいできばえを機に、品質はかなりの改善が見られるが、長年のファンはいまなお50年代、60年代に気づかれた水準には一度も戻っていないと認め る。無理からぬこととは思えるが、一部ではルソーがワインの濾過をやめないせいで、到達できてしかるべき頂点にたどり着けないのだという声が聞こえる。今 は濾過をおこなっているが、不可解に質が低下する前はやっていなかった。とはいえ現在ワインは大変優れていて、最高に近い域にある。シャンベルタン・ク ロ・ド・ベーズは模範的作品の一つ。クロ・サン・ジャックは、格付け以外はどうみてもグラン・クリュとしかいいようのない逸品。クロ・デ・リュショットも 同じように素晴らしく、テロワールの風味が強烈。いずれのワインを試す価値があるが、どうか旧に復して絶頂を極めて欲しいと願うばかりである。
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーより

現在は、エリックが1983年からドメーヌの仕事を始めた。これとマット・クレイマーの評価が上がっている時期と一致する。現在でも代替わりでそのドメーヌの質が上がっている所を多く見かけるがこのドメーヌもそうだった。
エ リックは、ビオディナミに近い畑の管理をしている。彼が思い出すのは、彼の祖父が第二次世界大戦が終わり、ブドウ畑にはカリウムが多い肥料を使った方が良 いと言われて使ったことがある。それによりブドウの酸度が下がってしまった。その土地が回復するのに、20年もかかったと。これもマット・クレイマーが言 う50年代、60年代のスランプと説明が一致する。またどうしても天候が不順なときは、科学的に作られた抗真菌剤を使うことがあるのですぐには、ビオディ ナミに移ろうと思っていない。
ブドウは、除梗されるが、以前のように破砕をしていない。そのまま自然な発酵をさせる。
低温浸漬は、4-5日間ステンレスタンクで行い、その後 最高温度を32-34度とする。発酵の初期は、ルモンタージュをしっかりする。18-20日間でキュヴェゾンは終了する。


Clos Saint-Jacues クロ・サン・ジャック
1 級の畑であるが、内容は特級であると誰もが認める。アルマン・ルソーは、試飲では、クロ・ド・ラ・ロッシュ、リュショット、マジの後に出す、そしてこれら のワインよりも新樽率が高い。シャンベルタンの同じ土壌の構成の隆起の上にあり、表土も白い大理石土壌でシャンベルタンと同じである。傾斜は、やや周囲で は強い。コンブから吹く新鮮な風のおかげで、果実はやや遅く熟す。しかしワインは繊細で優美、豪勢で豊か、フルボディで際立っている。
the Wine of Burgundy クライブ・コーツより


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テイスティング: 2012年12月29日
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