Latricières-Chambertin Bertrand De La Ronseray 1993 ラトリシエール・シャンベルタン ベルトラン・ド・ラ・ロンスレイ

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外観 エッジにオレンジが入ったルビー色
香り アニス、シナモンのスパイス、小降りの赤い果実、紫色の花、白胡椒、大地の香り、スーボア
味わい 柔らかく豊富な酸と少し甘さがある液体。タンニンはこなれていて、熟した赤い果実を少し感じる柔らかい液体が口の中に広がる。酸は豊富。最後に軽くタンニンを感じる。余韻も長めであるが、しっかりと強く続く感じではなく。柔らかな酸と赤い果実が優しく余韻に残る。
スパイスの香りが強いのはわかるんだが、下の解説にもあるようなアニマルはあまり香らない。どちらかと言えば可愛い果実が香ってくる。美味しくて、親しみがわくワインである。1993年と思えないほど、赤い果実もある、そして熟成感もある。こうした果実感と熟成感が混在するワインがやっぱり素晴らしい。アニマルの香りはもっと熟成すると出てくるのだろうか。ルイ・ジャドのシャンベルタンには強いほどのアニマルを感じたのだが。
ジュヴレ・シャンベルタン村のロンスレは、モレ・サン・ドニ村の実力派ドメーヌであるギィ・カスタニエが、クリストファー・ニューマンの畑を借りてワイン造りをしていた時代の名義である。
ラトリシエール・シャンベルタン 
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーより
ラトリシエール・シャンベルタンの畑は、シャンベルタンの畑の南端にかまえ、マジ・シャンベルタンがクロ・ド・ベーズの北端にあるのと対をなしている。だから、それこそ相棒と同じように、同じ斜面の同一線上にあるように見え、また土壌の見た目も変わらない。ところがそのワインは、高名な隣地にできるワインとはおおよそ似ていなくて、驚かされる。ラトリシエールは決まって軽く、熟成が速やかで、シャンベルタン、クロ・ド・ベーズ、マジほどの充実感が乏しい。
The Wine of Burgundy より
ラトリシエールの言葉の意味は貧である。不毛の土地である所から来ている。シャンベルタンのすぐ南に位置している。同じ土壌や下層土を多く持っている。白い卵状大理石が、硬い岩盤の上にあり、表土が非常に薄い。土地はより平坦である。傾斜があるのは、ちょうど森の下の最上部だけである。
ラトリシエールは、若いうちは頑強で濃くのがあるが、熟成するとスパイスとアニマルの香りが強く香る。シャンベルタンやクロ・ド・ベーズの卓越性はなく、マジやリュショットのフィネスもない。ただし、良い作り手にかかると(例えば、ルロワやフェヴレイ)、本当に満足のいく心が通ったワインになる。そうではあるが、一段格下のグランクリュである。
テイスティング: 2012年12月26日
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