Savigny-les-Beaune 1er Cru Aux Bergelesses Simon Bize 2001 サヴィニ・レ・ボーヌ オー・ベルジュレス シモン・ビーズ

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外観 ややオレンジがエッジにあるやや濃いめのルビー色
香り 大地の香り、緑とアニスの混じったスパイス、赤い果実、茸、スーボアなど
味わい ほっとする甘みを感じる液体。果実感があり酸は少し控えめであるが、熟成した果実のうまさが溢れている。タンニンはこなれている。余韻は長めで、旨味、すっきりしたタンニンをわずかに感じる。
シモン・ビーズのワインは早く飲むと固くて青いので、本当のワインの質を発揮できていない。やはり熟成した時に飲むのがいいだろう。この2001年は、シモン・ビーズのワインとしては飲み頃としては比較的時間が経っていないが、2001年の他のグランクリュがかなり飲み頃に入ってきているので飲めるだろうと思って開けた。十分に飲み頃になって、シモン・ビーズらしい、緑とアニスが混じった何とも言えない美しいスパイスが香ってくる。
サヴィニ・レ・ボーヌは難しい村である。ありとあらゆる土壌をもち、日照も最高の南東向きから北向き、北西向きまだあって途方に暮れる。そしてわけ知り顔のワインライターを困らせるためか、セルパンティエール、ラヴィエールといった北東向きの畑が、理屈で言えば最悪のはずなのに、サヴィニ最高のワインを生み出す。
この村をややこしくしているもとは、ロワンと言う小川の流れる谷間にある。ボーヌにつづくほうは、モン・バトワと言う山でこちらにはサヴィニでも一派をなすワインができる。谷間をわたるとぶどう畑はペルナン・ベルジュレスにつづき、違いに目をみはるようなワインができる。サヴィニの村落はこのふたつの斜面の間の、いわば水源に位置し、にらみ合うレスラーのようである。
当然のことながら、ボーヌ側斜面の,マルコネ、ジャロン、ナルバントンといった畑からは、ボーヌによく似たワインができる。ナイフとフォークで食べられるような、サヴィニえは、最も濃厚、濃密なワインである。豊作年では、サヴィニとは別物の、村名格のヴォーヌ・ロマネか上等のポマールをでも飲んでいるような気にさせられる。ボーヌと違うのは、土臭いようなテロワールの風味を持つ所にある。谷間をペルナン側にわたると、セルパンティエール、ラヴィエール、ヴェルジュレスと言った畑となり、また違ったサヴィニが生まれる。軽いけれどきついほどの匂いに驚くだろう。テロワール固有の味が違うからで、石を思わせる彫りの深い味わいを、苺の香る果実味が和らげている。繊細でいて頑丈なワインと言える。どちらが上かと言っても肉厚なピノ・ノワールを愛でるひとには、マルコネ、ナルバルトンなどがよく、はっきりとしたテロワールの風味が軽くとも力強く伝わってくるー生成りの絹とでもいいたいーようなものが好みならセルパンティエール、ラヴィエールなどがいい。サヴィニ・レ・ボーヌの赤で言えば,熟成する力だけは疑う余地がない。サヴィニの両側の丘のワインは若いうちでも満足のゆくものだが、優れたワインは少なくとも10年持つようにできていて、その間ずっと複雑さをまし、わけてもブケを深めていくからだ。
オー・ベルジュレス
ここもまたよそと違う土壌の畑で、褐色の魚卵状石灰岩と粘土質とをかなり多量に含んでいる。ペルナン・ベルジュレスにある同名の畑に似て、そのワインは固さの中に品格があふれ、テロワールの風味もつよい。サヴィニのヴェルジュレスとペルナン・ベルジュレスのそれとを比較しても大きな違いとも思われない。あるとしても、さほど大きな違いとも思われない。サヴィニのヴェルジュレスの方が、香りは高いが重みはないと考えていいだろう。
ブルゴーニュワインがわかる マット・クレイマーより
Bois de Noël側の土壌は、上斜面は鉄を含む魚卵状石灰岩に覆われた、その下側は、赤褐色のもろい石灰岩で覆われた砂粒状、砂状の大理石からできている。あまり石状ではなく、浸透性があまりよくなく、おそらく粘土質の割合がt高いからだろう。モン・バトワの斜面は、土壌はより砂状で石はさらに少なく、平地に近づけば、深い石灰岩の小石の地層がある。
ペルナン側は、ワインは、ミディアムボディでエレガントで粘り強い味わいである。モン・バトワ側では、より構造がしっかりとした、土の香りがあり、より野性味がある。斜面をまわってよりボーヌ側に近づくと、よりまろやかで、ふくよかなワインになる。
ベルジュレス
このベルジュレスのクリマは3つに区分けされている。すべては、ベルジュレスを名乗れるし、サヴィニ・レ・ボーヌのなかでは最高なワインである。もっとも上品で、強さがあり深みがある。また最も滑らかで、ヴェルヴェットのような舌触りで、最も完成されている。ペルナン側のIle de Vergelessesとは時に等しいかむしろ、サヴィニの方が優れている。
Simon Bize シモン・ビーズ
パトリックは、ブルゴーニュの中でももっとも繊細で完全主義の醸造家の一人です。
パトリックは、20年以下の若いぶどうの木のみ除梗する。長いキュベゾンを30-33度にコントロールし、50%は新樽にする。ビーズのワインは、最初は、控えめでゆっくりと開き、すこし固い。しかしフレイバーは、美しいバランスがあり、くっきりとして、5つの1級の畑は特徴のあるテロワールを表現している。
The Wines of Burgundy クライブ・コーツから
テイスティング: 2013年1月 3日
My Rating(評価): 14/20
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