外観 ややエッジにオレンジがかかったルビー色
香り スパイス、白胡椒、すっとするミントの香り、赤い果実、黒い果実
味わい 酸と甘さがバランスよく溶け込んだ液体。タンニンもこなれている。果実の新鮮さガあり、熟成した味わいと溶け込んでいる。余韻も長く、香りも高く、ミネラルも強い。余韻の中に熟成した果実、旨味が長く続く。
1996年は、ジャン・トラペ、ジャクエス・ロシニョールが引退する前のワインである。そのため最近のブルゴーニュの作りと言うよりは、クラッシクな作りである。このワインはヴィンテージの良さも伴ってその良さが十分に出たワインである。
1996年はブルゴーニュでは素晴らしい年で、僕の好みである。ただ、クラシックで抽出が強い昔ながらの作りの中には今でも飲み頃になっていない濃いワインがある。ちょっとそれは行けていないのだが、これはクラッシクでも抽出はそれほど強くタイプであった。
トラペは1990年に息子ジャンと娘マドが均等相続し、その後はジャン・ルイ・トラペ、ロシニョール・トラペと二つのドメーヌに分割された。当主のジャン=ルイ・トラペは、いとこのダヴィットとニコラに倣って、ビオディナミに移行している。2001年からは総てのグランクリュがそうである。今では、果実は、すべて除梗され、発酵は32度二コントロールされ、新樽の比率は25-50%に、そして13-16ヶ月の熟成を経て瓶詰めされる。
結果として最近のジャンとジャン・ルイ・トラペの品質は向上しており、まろやかで、ミディアムからフルボディで、果実味のあるワインである。ぶどう畑のほうもしっかりと手をかけるようになってきている。
テイスティング: 2013年1月19日
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