Pommard 1er Cru Les Rugiens Montille 1996 ポマール レ・リュジアン モンティーユ

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PomLeRusMon1996.jpgPommard 1er Cru Les Rugiens Montille 1996 ポマール レ・リュジアン モンティーユ

外観 すこしエッジにオレンジがあるルビー色
香り 赤い果実、スミレ、ミネラル、ハーブ、少し熟した果実、
味わい 奇麗な酸がある旨味のある液体である。ポマールにしてはすごく上品なできである。ポマール特有のタンニンの強さは控えめで、染み渡るような液体である。余韻も長い、旨味があり程よくバランスとれた酸味と果実味が最後まで余韻に残る。

このリュジアンは、今まで思ってきたフルボディの味わいのあるポマールと違って上品である。1996年のヴィンテージと作り手のモンティーユの腕が良いからだろうか。やっぱりシャプタリゼーションが少ないせいか。

ポマール Pommard

ボーヌ側のポマールは、エプノーを除いて石状の白色の泥灰土で、下ると次第に赤く、石が少なくなる。
南側のポマールは斜度はより険しく、より岩石が多く、より赤い土壌である。それよりも低いリュジアン・バでは、下層は、泥灰土の石灰質の堆積で覆われたアルゴヴィアンの石灰岩である。それよりも下るとフレミエやプチュールでは、泥灰土は、鉄分が多く含まれたoolite魚卵状石灰岩が含まれている。
リュジアンの語源の由来は、リュジアン・バの土壌の色が赤いためである。
ポマールには、活性型の石灰岩が多く含まれていて、この石灰岩と粘土との反応こそが、ヴォルネイやボーヌには少なく、ポマールに多いのである。この特徴が、ワインに、ポマールの特徴であるフルボディで頑強さを与える。

Pommard Les Rugiens
マット・クライマーのブルゴーニュのワインがわかるから
ポマール最高の1級畑だろう。リュジアン・オとリュジアン・バでは違いがあるとされ、事情通は後者の方が優れていると説く。それなのにまだ私は、区別を明記したリュジアンのラベルを見かけた覚えがない。オー(高)、バ(低)と違うのは、土壌と斜度のなせる技である。リュジアン・オは、斜面の上方に位置して斜面がきつく、わずかだが日照が劣る。地質図でみると、その辺りだけがぽつんとチョーク質の土壌が露出しているのがわかる。リュジアン・バはこれと異なり、石灰岩と泥灰土が多い。日照と高低差による影響とがあいまって、リュジアン・オは幾分軽く、力感も弱くなるのだが、やはりテロワールの風味がふんだんにある。高低二つのクリマの違いによらず、リュジアンは畑の素晴らしさゆえに、異論なく特級の座に登るべき候補とされている。その深くて濃密な味わいは、大変な強さでせまってくるうえに、気をもむほど長命でもある。すぐれた収穫年のリュジアンは15年をへてようやく花開き、涼しいセラーにおけば、もう15年たってもさほど美質は衰えない。

テイスティング: 2013年4月12日
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