Chambertin Cuvée Héritiers Latour 1996 シャンベルタン キュヴェエリティエラトゥール
外観 エッジにオレンジが入った濃いめのルビー色
香り 芳香はややアルコール臭と香水のような香りがあり強めに感じられるのだが、赤い花、赤い果実、わずかに感じられ、すこしアルコール臭が目立つ
味わい 酸があり、ミネラルが中等度ある。味わいは柔らかく薄味。果実味を軽く感じる。余韻は細めのミネラルと薄めの旨味が長く続く。
このワインは無難な香りと味がする。ただこれが特級のレベル、それもシャンベルタンのワインを飲んでいるとは全く思えない。
このワインをサーヴィスされる前に、澱がほとんどないのでパニエでなくてもいいですかと尋ねられた。確かにこのワインは澱がないのだがシャンベルタンの格を考えるとパニエで扱って欲しいと思ったのだが。
メゾンルイ・ラトゥールは、最近は、葡萄栽培について生物学的生態学的な手法をとっている。収穫量を減らし、除梗し、自然農法を行う。しかし、まだ瞬間パスチュライゼーション(熱消毒)を行っている。
ルイ・ラトゥールのワインは以前にワイナートで凄くほめていた。そう言えばカミュもそうだった。ところがこのルイ・ラトゥールとカミュはまったく美味しくもなく、楽しみがない。どうやら大手の酒飯業者との繋がりとしか考えられない記事だったと思わざるを得ないのである。ワイナートを信じた読者は痛いめを見たわけである。
2002年シャンベルタンのクライブ・コーツのコメントには、鮮やかな色、ぼんやりした香り、興奮するものがなく、特級の品質なし、むしろ収斂性を感じる。なんの優秀性もなし 点数14/20
とがっかりした意見が書かれている。つまり現在のところルイ・ラトゥールが特級の価値のワインを作っているとはまったく思えないのである。
どうしてこのワインがこんなにがっかりしたものになっているのか、それはflashpasteurizationと厳しい濾過にあると言われる。果実味や官能に訴える香りや味わいは消え失せ、瓶熟成し深みを増すための澱も濾過によってほとんどない。商業的には品質を安定させるためにやっているらしいが時代からは取り残された手法としか言えない。
このワイン褒め言葉は、きまって繊細な香りで薄味である。実際は何か上と下の旨味、華やかさ、果実感がばっさりと切り捨てられているように感じてならない。アルコールを感じさせるのおあまりに香りの要素が少ないからだろう。
こうしたワインを高価な値段で買った諸君はどうしたらよいか。それはこのワインが美味しくない、楽しくない、自分を興奮させる要素がすくないのはどうしてだろうか考えながら飲むことである。そしてこれからは外れワインを買わないようにどうしたら良いかをゆっくり考えながら飲もう。
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