La Conseillante 1985 ラ・コンセイヤント
外観 エッジにオレンジがある濃いめのガーネット色
香り イチジクや黒系の果実のコンフィ、煮込んだ野菜スープ、甘草、ハッカ飴など
味わい 果実が凝縮して粘稠な液体。タンニンは溶け込んでおりやわらかく旨味のある液体が口の中に広がる。酸は控えめ、アルコール度数は中等度。厚めののベルベットのような質感。余韻にあめ玉、甘草などの味わいが長くのこる。
ボルドーの中で素晴らしいと言われる凝縮感の強いワインがピークを過ぎて行くと何か野菜ジュースのような還元臭があらわれ始めている。これが還元臭なのか、カベルネ・フランの未熟香なのかは、ゆっくりと飲めなかったので判明しなかったのだが右岸のワインに特に感じる香りのような気がするんだが。
ただメルロが熟したときの複雑な香りや味わいの見本のようなものであるのは確かである。
最も特徴的なポムロールの1つであるラ・コンセイアントは、スタイルにおいてブルゴーニュのグラン・クリュに近い。必ずしも生かしてきれているわけではないが、このワインは、豪奢なテロワールの恩恵を受けて、格別なものとなることがある。ヴィンテージによっては凝縮感と構造に欠けるが、ラ・コンセイヤントがドンピシャな年には、アロマの力とエレガントさにおいて並ぶものがない。依然として高価なポムロールである。
土壌の特徴 粘土と鉄分の鉱床
ステンレスタンクで発酵、オーク樽で熟成。
1985年は、8月は例年より寒かったが,乾燥していた。9月は観測史上最も日が照った、最も暑い、最も乾燥した月だった。
まずメルロだが、これは十分に熟して俊逸な品質になっていた。2番目は、カベルネ・ソーヴィニョンだが、こちらは期待したほど熟しておらず、天然のアルコール度数はかろうじて11%に達するほどしかなかった。莫大な収穫量のため誰もが油断していた。
1885 PP 94
一貫してこのヴィンテージにおける栄誉あるワインの1つだったし、より著名なペトリュスよりはるかに良好なものになっている。ラ・コンセイアントの1985年は、1980年代後半以降十分な飲み頃になっているが、魔法のような飲み頃の高原部にいつ続けている。いぶしたハーブ、甘いラズベリー、チェリーの果実と混ざり合った甘草、アジアのスパイス、トリュフのけばけばしい香りがありがグラスから立ち上がる。味わってみると、見事なまでに凝縮感のがあり、絹のような舌触りをしている。超大作ではないし、むしろエレガントな、ミディアムのスタイルをしている。美味しい果実味があり、バランスは非の打ち所がない。純粋さや口の中での持続力は素晴らしい。これぞ偉大なボルドーである。予想される飲み頃~2007年。最終試飲 2002年4月。
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