外観 やや赤みを帯びたようなイエロー
香り 非常に複雑、アンズ、オレンジのコンフィ、うれた桃、ヘーゼルナッツ、貴腐香、蜂蜜、スパイス、
味わい 甘く、複雑な味わい。しかし酸が控えめで、いつものイケムにしてはぼってりとしている印象。余韻は非常に長く、フレイバーの強さがどこまでも長く続く。
セミヨン 80% ソーヴィニョン・ブラン20%
このイケムの印象はあまり良くない。最後のワインであるのもあるが、あまりにグラスに注がれてから飲むのに時間がかかった。酸は控えめで、グラスの中で温度が上がったためぼってりしたストラクチュアーが目立ってしまった。
実際に酸はあったんだろうか?温度が高かっただけだろうか?
それが最後までの疑問だったが、いろいろな記事を読んでみると適度にあったようだ。それならぼってりとした印象は、飲んだときの温度の問題だったのか。パーカーには1996年は95+である。大量の力強さがある。
酸に関しては不要な冒険は避けたと書かれているだけで、あまり褒め言葉がない。重みも感じられるが、舌触りは印象的だし、純粋さは例によって非の打ち所がない。やっぱり酸がいつもより低いと思うんだけど。
今回のワイン会では本当にワインのサーブの難しさを痛感した。多くののワインが供される場で比較的ゆっくり飲むペースの僕にはどれも温度が上がってしまっていた。どのワインのポテンシャルも十分に堪能できないままに終わってしまったのである。
1996年のソーテルヌはどうだったんだろう。いつもより酸が控えめで、香りは非常に高いのだが。
1996年の春先は非常に暑く、夏は平均的な天候だったが、7月の最初と8月の後半は非常に降雨量が多かった。9月から天候は持ち直して、非常に強い風が吹いてぶどうを乾燥させ、糖分をあげた。
メルロは、9月の後半、カベルネ・ソーヴィニョンは9月末から10月中旬までだった。メルロは、やや雨の影響を受けたが、カベルネ・ソーヴィニョンは完璧な成熟ができた。では、ソーテルヌはどうだったのだろうか、季節は完璧で、上品な酸もあると書かれている。10月の初めから後半にかけて収穫された。
収穫
手摘みで、それもぶどうの粒が完全に熟成するまでまって一粒一粒手摘みされる。平均6週間の間に5−6回ほどかけてこの収穫が行われる。
1本のぶどうの木からグラス一杯のワインしかつくらないと誇らしげに語られる
醸造
収穫されたぶどうは、すぐに醸造所に運ばれ、何度も圧搾される。これは、高度に濃縮されたジュースを得るために必須のことである。ことなるぶどう果汁が毎晩混ぜられ、新しい樽につめられる。
その後アルコール発酵が始まるが、これは長い時間かかり難しい行程である。非常に豊かな果汁はアルコール発酵の妨げになりからである。2−3週間ほど(時には6週間かかることもあるが)かかり、アルコール度数が13.5度に達して、残糖が125g/lになると発酵は自然に止まる。
その後新樽に移され長い熟成をさせる。3ヶ月毎におり引きをして4年目の春に瓶詰めされる。
Chateau d'Yquem シャトー ディケムのサイト http://www.yquem.fr
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