Clos Saint Denis Georges Lignier 2001 クロ・サン・ドニ ジョルジュ・リニエ

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CloSDeGeLign2001.jpgClos Saint Denis Georges Lignier 2001 クロ・サン・ドニ ジョルジュ・リニエ

外観 エッジにオレンジがある輝きのあるルビー色
香り 白胡椒、アニスなどのスパイスが強く香り、ミネラル、赤い果実などが加わる
味わい 奇麗な酸の中に、フレッシュな赤い果実とミネラルがあふれている。口の中に上品なミネラルが広がる。余韻にも赤い果実とミネラルが長く残る。

上品でよく香るワインである。果実の凝縮度は中等度であるが品があってよい。2001年は飲み頃である。クロ・サン・ドニの特徴がよく出ているかも。

彼のワインはグラン・クリュでもお値打ちである。おそらく海外での評価が低いからである。品質は最近2000年代になってからは良い気がするんだが。
マット・クレイマーにしてもクライブ・コーツにしてもこのドメーヌについて評価は低い。いい畑を持っているのに品質がばらつくからである。

醸造
ほとんどすべて除梗、13℃で3~5日間の低温浸漬を行った後、野生酵母のみを使用。開放式のセメントタンクでのアルコール発酵と醸し期間をあわせて2週間以上の醸造発酵、温度は34度まであげる。トップのワインに50%の新樽を使う。18ヶ月熟成


マット・クレイマーのブルゴーニュワインがわかるから
ドメーヌ・ジョルジュ・リニエ
モレ・サン・ドニ屈指の生産者のひとりで、クロ・ド・ラ・ロッシュ、クロ・サン・ドニ、ボンヌ・マール、そして1級クロ・デ・ゾルムをもつ。ワインはぶどうの味が強烈で、きついと感じることもある。とはいえ濃密なワインの品質は注目に値し、名品を作ろうとする意気込みが伝わってくる。デュジャックならば、テロワールはなおくっきりと映し出されるのにひきかえ、リニエでは、強く深いぶどうの味のためにテロワールの違いがぼやけている。テロワールが透けて見えるという意味でいえば、ワインに透明度がない。


Clos Saint Denis クライブ・コーツより
クロ・サン・ドニは、クロ・ド・ラ・ロッシュと同じ標高で、同じ土壌の構成をしている。褐色のバジョーシアンの泥灰土である。岩と小石混じりの、燐の成分が高く、クロ・ド・ラ・ロッシュよりもすこし粘土成分が多めである。
モレ・サン・ドニのグランクリュの中で、その畑の位置にも関わらず、一番シャンボールに似ている。心の中には、芳醇で繊細という言葉が浮かび、同様に、香り高く女性的である。ワインが非常に良いときは、純粋で品がある。まったくクロ・ド・ラ・ロッシュとは異なる趣である。そしてその構成はクロ・ド・ラ・ロッシュに比べ、やや弱いが、集中度は変わらない。
フルーツの味わいは、ラズベリーや、レッドカラントであり、構成は優しく静かで上品である。ドメーヌ・デュジャックののワインを並べて試飲すれば、(一つ一つで飲めばどちらかを当てることはできないが)どこの畑由来かは自ずとわかってくる。

テイスティング: 2014年2月 8日
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