Chablis Premier Cru La Forrest Dauvissat 2009 シャブリ プレミアクリュ ラ・フォレ ヴァンサン・ドーヴィサ
外観 やや黄色みが強いイエロー
香り クリーンな印象、ヴァニラ、柑橘の香り、黄桃、ミネラルなど
味わい 香りの印象と同じような、クリーンな液体。豊かな果実味と新樽のヴァニラを強く感じる。酸は豊かに感じられるがいつものシャブリとはやっぱり違う。余韻も長く果実身、ミネラル、ヴァニラの味わいが最後まで残る。
ドーヴィサは、ゆっくり寝かせた方が美味しくなると言われるが、やっぱり暑かったの年のは、早く飲める。それでも、もう5年もたっている。普通のブルゴーニュの白ワインなら十分飲み頃に入っているはずである。
2009年のシャブリにしてもブルゴーニュにしてもやはり酸はいつもより控えめ。これはブラインドで出したらシャブリと言えるだろうか?あまりヨード香を感じないのだが。
ヴァンサン・ドーヴィサ
1970年代以降、シャブリではニュートラルで生産性のよいステンレスタンクを使った醸造が一般的になったが、ヴァンサンの父、ルネは伝統的な小樽の使用を頑なに守り続けた。
もっとも寒冷なシャブリのこと。冷えきったセラーでは発酵がなかなか始まらないこともあるので、アルコール発酵のきっかけはタンクで行っている。
樽自体、そのほとんどが何年も使用した古樽で、新樽は少ない。また通常のピエス(228リットル)だけでなく、シャブリで昔から使われていたフイエット(132リットル)も見られ、その古典ぶりが強調される。
ただし、当のヴァンサンに言わせれば、樽醸造はとりたててワインの品質を決める、決定的要因ではないらしい。大切なのは畑だと主張する。
ヴァンサンは1998年に3haの区画で実験的にビディナミ農法を始め、その結果が良好なことから2002年にはすべての畑をビオディナミに転換した。目に見えて土壌のバランスが改善され、病気が減り、腐敗果も少なくなったという。
現在、畑の面積は12.35ha。プティ・シャブリから特級レ・プルーズ、そしてレ・クロまで。1級ラ・フォレは4.53haという、このドメーヌ最大の面積をもつクリマで、区画が分散しているためにそれぞれ性格のバラツキが大きい。すべてをアッサンブラージュすることで複雑味が生まれ、完成度の高いワインになるとヴァンサンはいう。
ヴァンサン・ドーヴィサは、ラヴノーと並び合うチャプリのトップドメーヌである。生産方法は表面的には同じである。畑の耕作、手摘み、醸造、熟成を古い樽で行う事など。大きな違いは、ドーヴィサはバトナージュをしない(澱の攪拌をしない)。そして清澄しない。
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