Meursault Les Tessons Pierre Morey 2008 ムルソー テッソン ピエール・モレ
外観 やや濃いめの黄色、medium yellow
香り 黄桃、熟れたリンゴ、ヴァニラ、ナッツ、黒いスモークと海苔、ハチミツ、
味わい 辛口の白。アタックには熟れ始めた綺麗で新鮮な果実、ヴァニラの味わいを感じるが。飲んでみると酸とミネラルが豊かで非常にバランスが取れてエレガントありながら何か芯がある味わいである。そして強めの黒い、この畑の特徴と思えるミネラルの味わいが終盤にある。余韻は、熟れた果実、新樽、強いミネラルそして豊かな酸がバランス良く長く続く。
いいワインである。テッソンの不思議な海苔のようなミネラル感が面白く、飽きないで最後まで飲めてしまう。さすがピエール・モレである、ムルソーなのにたるみがなく、しっかりとした酸があってしまりのある味わいになっている。
2002のピエール・モレのテッソンも美味しかったが、2008である。白はすこし2002に比べると丸みがあるがしっかりした酸があって美味しいワインになった。
ピエール・モレイはムルソーの造り手
一族がムルソーにやってきたのはフランス革命中の1793年。モレイと名のつく他のドメ ーヌ同様、もともとはシャサーニュ・モンラッシェの出身。
ピエールの父、オーギュストは1935年にドメーヌ・デ・コント・ラフォンのメタイエ(収穫の一部を受け取る小作人)のひとりとなり、1971年から ピエールがそれを引き継ぐ。しかしドミニク・ラフォンがラフォン家で初めての栽培醸造家になり、折半耕作の契約期間を延長せず、自ら耕作するようになる。
1986年から1991年にかけてピエール・モレイは多くの畑を失ってしまった。ルフレーヴは、引退が決まっていた醸造長のジャン・ヴィロに代わり、ピエールを招聘した。1988年以降、ルフレーヴの醸造長として働く一方、自身の小さなドメーヌを運営し、さらに1992年にはネゴス・ブランドとしてモ レイ・ブランを設立。
ルフレーヴの醸造長に就いてから20年後の2008年、ドメーヌ・ピエール・モレイとモレイ・ブランの仕事に集中するためルフレーヴから離れ、娘のアンヌを共同経営者に迎えて、父娘で11haの畑を耕作。同時にモレイ・ブランを経営。
ルフレーヴがそうであるように、ドメーヌ・ピエール・モレイでも1991年から畑をビオロジックやビオディナミで栽培し、1997年にはすべての畑を ビオディナミ農法に転換した。
ドメーヌ所有の特級畑はバタール・モンラッシェのみだが、ネゴスのほうにはモンラッシェにコルトン・シャルルマーニュ、赤のコルトンもある。ピエール・モレイのワインはテロワールにきわめて忠実に仕上げられ、ムルソー1級ペリエールはその硬質なミネラル感を前面に押し出し、バター ル・モンラッシェはリッチさと力強さが表現されている。
ピエール・モレイは、ラフォンやコシュ・デュリーと並ぶ、偉大なムルソーの造り手である。
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