Gaba do Xil Godello Telmo Rodríguez 2013 ガバ・ド・シル ゴデーリョ テルモ・ロドリゲス
外観 やや濃いめの黄色
香り やや青いハーブ、木樽のニュアンス、アカシア、スイカヅラ、ガリーグ、
味わい 豊かな果実感、酸は中等度、豊かな果実の繊維分を感じるような質感。最後に軽い苦味がある。余韻は長めで、豊かなミネラル、果実感が続く。口に入れてからの中盤に味わいのつよさがあり、それが余韻に続く。
豊かな果実感とミネラルがあって、早く積んでいせいか青いハーブも感じられる。中盤の味わいの厚さと軽い苦味がアルザスのピノ・グリを連想させるが、やっぱりこの青いハーブがありながら、酸度が中等だから地中海地方まで南下させる。
それにしてもブイヤベースなどにぴったり合う。
Godello ゴデーリョ
very high-quality variety undergoing a revival, under several names, in north-western Iberia,
ゴデーリョは、ポルトガルのドウロ地方のグーベイオ、ダン地方やマデイラ島ののヴェルデーリョと同じDNAプロファイルであることがわかっている。
発芽が早く、早く熟す。
うどん粉病と灰色カビ病に弱く、べと病にはやや耐性がある。
乾燥した地区に向いている。小さくコンパクトなブドウの房であり、ブドウの果粒も小さい。果皮は中等度の厚さがあり、豊かな果肉質である。果実は高い糖濃度に達し、中等度から高い酸度がある。
ゴデーリョは1970年代には一度絶滅の危機があったが、その後復活、スペインの北西部、ガリシアで人気が出ている。
ガバ・ゴデーリョ
品種:ゴデーリョ
土壌:標高550m。花崗岩質
栽培:有機栽培の自社畑と有機栽培の契約農家の畑
Telmo Rodriguez
テルモ・ロドリゲスは1962年、リオハの名門ワイナリー、レメリュリを所有する一家に生まれました。ビルバオ大学を卒業後、ワインメーカーとしての勉強をするためにフランス、ボルドー大学醸造学部に留学。そこでのちにテルモとともにコンパニア・デ・ビノス・テルモ・ロドリゲスを興すこととなる同郷のバスク人、パブロ・エグスキサと出会いました。卒業後はボルドーのコス・デス・トゥルネル、ローヌのJ.L.シャーヴ、プロヴァンスのトレヴァロンのもとで修行を積み、1989年より実家であるレメリュリに戻り、ワインメーカーとしてのキャリアをスタート。一方、パブロは卒業後、ボルドーのペトリュスで修行。その才能を認められ、カルフォルニア、ナパのドミナスで醸造を任されるまでになりました。
テルモはレメリュリに戻りワイン造りを始めるも、ワイン造りに対する意見の違いからオーナーである父親と衝突。自らの信じるワイン造りを行うために、レメリュリでのキャリアを捨て、1994年に盟友であるパブロとともにコンパニア・デ・ビノス・テルモ・ロドリゲスを設立。自らの信じるワイン造りをスタートしました。
バルデオラス
バルデオラスはガリシア州の内陸部に位置し、大西洋性と大陸性気候の影響を受けています。比較的冷涼かつ湿潤で、木々が鬱蒼と生い茂る山々が続きます。ブドウ畑はシル川沿いにそびえ立つ渓谷に拓かれた数十段ものテラス式で、ひとつひとつの区画は大きくても20株、小さなものでは数株のものまであります。風化して砂上になった花崗岩土壌にはバルデオラスの固有品種、白はゴデーリョ、赤はメンシアが植えられています。
畑作業がとても手間がかかることから近年まで畑は減少し続け、危機に瀕していたこの二つの品種、テルモはその潜在力にいち早く気づきこの地でのワイン造りをスタートさせました。そして今やテルモに続けと、数多くの若手の生産者が集まり、スペインのみならず世界中から注目される生産地と品種の一つとなりました。
ゴデーリョは心地よいフローラルな香りが品よく漂い、清らかな酸と少しオイリーなニュアンスが特長的。メンシアはベリー系の涼やかな香りが心地よく、穏やかなタンニンと酸、つややかな果実味が特長的です。冷涼な気候の下で大事に育てられたこれらのワインには、他の地域にはない涼しさと透明感、そしてエレガンスがあります。
なお、メンシアは少し前まではサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路とともにロワールから持ち込まれたカベルネ・フランの亜種ではないかとも考えられていました。DNA鑑定によりそうではないことが判明はしましたが、冷涼さ、エレガンスという点においては共通点があるのではないでしょうか。
また、ガバ・メンシアは漫画『ソムリエール』で20倍以上もの価格のエルミタージュ(奇しくもJ.L.シャーブ)と間違えられたという逸話を持つワインです。
コメント